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いつの間にか寝ていたのか私はゆっくりと意識を浮上させた。
「・・・・・ん・・・。」
まだぼんやりとしている頭でゆっくりと部屋を見渡す。
いつも笑顔で挨拶をしてくれていた小さな彼の姿はやはりどこにも無かった。
「夢・・・・じゃ・・・ないんだね」
一人そう呟きこれまでの日々をゆっくりと思い返した。
初めこそ非現実的な出来事に驚き困惑していたがいつの間にかマルコの居る日常が当たり前になっていた。
朝起きて朝食を食べ何気ない会話を交わしTVを観たり買い物をしたり・・・。
1人での生活に慣れ切っていた私にしてみれば久しぶりの仕事以外での他人との関わりであり、日に日にマルコの存在がかけがえのないものになっていた。
「・・・・マルコ・・・会いたいよ・・・」
マルコside
その日もいつも通り凜の作った飯を食い床に入った。
違和感を感じたのは寝付いてしばらく経ってからの事だった。
夢か現実か突然青白い光に包まれたかと思うと次に気付いた時はモビーの自室であった。
「・・・どういうことだよぃ？！」
流石の俺も突然の事に頭が付いていかずしばらく動けなかった。
「っつ、凜？」
そう言って辺りを見回したが凜の姿はどこにも無かった。
「マルコ！！！」
突然バンっと扉が開くとそこには久しぶりに見るサッチの姿があった。
「サッチ！！無事だったのかよぃ！！」
俺はそう言うとサッチの方へ近付いた。
「それはこっちのセリフだってーの！！お前が何にも言わずに1週間も船を空けるなんて・・・」
珍しく元気の無い様子のサッチを見るとかなり迷惑を掛けたのだと感じた。
「・・・てか、お前そんな趣味あったのか？」
そう言ってサッチが指さすので俺は改めて鏡で自身を見た。
そこには凜が買い与えてくれた青地に小さな鳥のワンポイントの着いたパジャマ姿の自分が映っていた。
服は不思議と身体に合うサイズになっていた。
「・・・ち・・・違げぇよい！！これには深い理由があって・・・」
そう言うが時すでに遅くサッチは腹を抱え笑い転げていた。
「いい加減黙らねぇと痛い目みるよぃ・・・」
これでもかと笑い転げるサッチに俺は青筋を立てそう告げた。
「ひひひ・・・ひぃ。わ・・・わりぃわりぃ。・・・何はともあれオヤジも皆も心配してたからな。ちゃんと話しろよ」
「・・・よぃ、着替えたら行くよぃ」
俺がそう言うとサッチは笑いを堪えながら部屋を後にした。
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紗良咲(プロフ) - 猫さん» ありがとうございます。返信遅くなってすみません。とても励みになります！！これからもよろしくお願いします。 (2021年10月8日 23時) (
レス) id: 90730fcb24 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - この作品好きです!更新これからも頑張ってください!楽しみに待ってます! (2021年10月4日 20時) (レス) id: f024874d73 (このIDを非表示/違反報告)
紗良咲(プロフ) - ミィさん» ミィさん わぁぁぁ、本当にそう言って頂けて嬉しいです。頑張りますのでよろしくお願いします。 (2021年5月23日 22時) (レス) id: 90730fcb24 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待っています！頑張って下さい！ (2021年5月20日 0時) (レス) id: 9ab59aac0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗良咲 | 作成日時：2021年5月8日 16時
