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これは、私が私を見失わないようにするために執筆した、日々の記録である。
私は夢想と現実の間で、微妙な平衡を保ちながら生きてきた。父は私が幼い頃から、そんな私の性質を見抜いていた。
決して私に、外界へ馴染むよう無理強いはしなかった。それを今でも私は父に感謝している。
普通の子供のように、当たり前の学校へ行かされ、当たり前の薄汚れた子供たちと一緒にされていたら、私はきっとノイローゼになって、病院暮らしをしていただろう。
私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない。
私はそんな自分を哀れにも、誇りにも思わない。これは私が生まれながらに担った宿命のようなものである。
誰もが私をそっとしておいてくれたら、
ガラスに触れようとする事なく
ただ眺めるだけで止めておいてくれたら、
今、私がこんなものを書く必要もなかったのだ。
美術商を営んでいた父は、豪邸と呼べるほどの立派な洋館で数人の召使いを雇い、暮らしていた。
母は病気で亡くなったため、
現在は父と2人で暮らしている。
18歳の夏だった。
父が休日にも関わらず仕事のため出かけている際に、「ある悲劇」が起きた。
それは、とても単純で愚かで滑稽な悲劇だった。
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なっち(プロフ) - まるさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございます´`*そう言っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月7日 23時) (レス) id: 8e3efa0f37 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 完結おめでとうございます!なっちさんの世界観にハマってしまいました(^^)これからも頑張ってください! (2021年3月7日 17時) (レス) id: f186c42411 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - エムムさん» お返事遅くなってしまい、申し訳ございません(><)ゆっくりですが、コツコツと更新していきます!コメントありがとうございます´`* (2018年2月7日 19時) (レス) id: ca6adbf52b (このIDを非表示/違反報告)
エムム(プロフ) - 更新楽しみにしてます^^ (2017年11月29日 5時) (レス) id: d0682dc8ac (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - o0_chuさん» ありがとうございます!どんでん返しのある作品にしたいと考えておりますので、是非最後までお付き合いいただけたら嬉しいです( *˙˙*) (2017年3月22日 14時) (レス) id: b1a9362e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっち | 作成日時:2017年3月10日 15時