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確かに、似ていた。
彼女から発せられる
どことなく不安定で儚い雰囲気は
人間ではなく、人形という方が近い。
彼女は、触れると壊れてしまいそうな脆いガラスの人形そのものだった。
丸「・・・ッ」
ほんの一瞬。背後で気配を感じた。
だが、振り返ってみても、誰もいない。
存在するのは、暗闇だけだった。
態勢を元に戻すと、目の前にいた彼女は闇の奥深くへと進んでしまっていた。
丸「え、ちょ。・・置いて行かんといて」
僕の寂しい言葉に応えるように
ほのかな灯りが、遠くで揺れる。
その灯の元へ行こうと足を動かした時。足の指先に固いものが触れた。・・・何やろ。
かがみ込んで拾うと、それは小さなメモ帳のようなものだった。
丸「・・あ、落としましたよ」
再び視線を前へ戻した時、彼女の姿は消えていた。
僕だけが取り残された孤独な空間に息を呑む。
さっきから感じる舐めるような視線。
ここは危ない。本能がそう、察知した。
早く、この家から出よう。
誰かに見られている奇妙な感覚に足がすくんだが、必死で動かし、玄関へと向かう。
このドアの先には、誰が待っているのだろうか。
─殺されちゃうよ─
彼女の言葉が脳裏をよぎる。
いや、まさか・・・ね。
丸「・・・」
手に汗を握りながら、ドアノブを回した。
_________ガチャッ
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なっち(プロフ) - まるさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございます´`*そう言っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月7日 23時) (レス) id: 8e3efa0f37 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 完結おめでとうございます!なっちさんの世界観にハマってしまいました(^^)これからも頑張ってください! (2021年3月7日 17時) (レス) id: f186c42411 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - エムムさん» お返事遅くなってしまい、申し訳ございません(><)ゆっくりですが、コツコツと更新していきます!コメントありがとうございます´`* (2018年2月7日 19時) (レス) id: ca6adbf52b (このIDを非表示/違反報告)
エムム(プロフ) - 更新楽しみにしてます^^ (2017年11月29日 5時) (レス) id: d0682dc8ac (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - o0_chuさん» ありがとうございます!どんでん返しのある作品にしたいと考えておりますので、是非最後までお付き合いいただけたら嬉しいです( *˙˙*) (2017年3月22日 14時) (レス) id: b1a9362e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっち | 作成日時:2017年3月10日 15時