不思議なショウの物語 【プロセカ】

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〜フェニックスワンダーランド〜



『うん、そう、そうだよ！俺が葵月直！そっか〜そこまで噂がねぇ………』


先ほどのひきつった表情を一気に変えた直。

さっきの面影もないほどニコニコと笑っている。


司「あ、ああ…有名だぞ結構！それで、俺はお前と一緒にショーをやりたいんだが…」

えむ「一緒にやろー！わんだほーい！」

『アハハ！！そのわんだほいって何？いいね〜わんだほい わんだほーい！』

司「ええいお前ら、勝手にはしゃぐな！！どうだ？俺たちと一緒にやらないか？」


『ショー……ショーか…俺に何ができるって？』

司「そうだな…お前には舞台で踊ってもらったりもするが…


主に舞台上の物語の構成を考えてほしい！」


『物語…？』

司「ああ。先ほど子供たちに話していた物語、アレはお前が作ったんだろう？」

『え、ああそうだけど…』

司「引き込まれるような物語、そして声！！お前の力があればきっと最高のショーになるはずだ！！」


えむ「一緒にやってほしいな〜！直く〜ん！」

司とえむが誘う。


『………考えておくよ。誘ってくれてありがとう。』


司「む、そうか。いつでも来ていいぞ！」

えむ「う〜んそっか〜。また今度ね〜」


『(俺は来る前提になってるんだね…)』


直は、フェニックスワンダーランドを後にした。




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〜フェニックスワンダーランド 門前〜



類「直、楽しかった？」


門前で待っていたのは神代類。

今日は二人で来ていたのだ。

『うん、それに面白い子にも会ったよ』

類「ほう、どんな子だったんだい？」

『なんだったか…ピンクの髪と黄色の髪の…一緒にショーをやってほしいんだって』


類「ああ、その子達、僕のショーを見ていたね


ショー？あの子たちが？」

『そうらしい。って類、またやったのか？警備員に叱られたんだから大人しくしようとは思わないのかな…全く…逃げ足だけは速いんだから…』

類「ふふふ、ところで名前は聞かなかったのかい？その子たちの」

『聞いたというか…勝手に話されたけど…忘れたな………』


類「直は初対面の人の名前をすぐ忘れるね……クラスメイトの名前覚えてるかい？」

『………ええ、と…』

類「ああ…覚えてなさそうだね…」


『名前か…覚えなくてもいいだろうと思ってね。





どうせすぐ、離れていくんだから』



類「……直…」



歩きながら直は呟く。




『友情や絆なんて、何より脆いんだから、さ』

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