涙 ページ15
「過呼吸か…!!
A落ち着いて、深呼吸してみろ。」
マルコさんは私を前から抱きしめると、背中をさする。
「大丈夫です。」
それだけを言いたいのに、口からは嗚咽が漏れ私の目には涙が溢れる。
「ッ、う、ぅ…」
「…泣いていいよい。
オレが全部受け止める。」
マルコさんはそう言うと、私を抱きしめる力を強める。
「う、あぅ…」
こうやって、誰かに抱きしめられながら泣いたのは何年ぶりだろう…?
私はマルコさんの腕の中でリズム良くなる心臓の音を聞きながら、涙を流した。
．
「落ち着いたかよい?」
「ご、ごめんなさい…!!」
泣きすぎて私の目は腫れ、喉は枯れていた。
私が離れようとすると、マルコさんはより腕の力を強める。
「マ、マルコさん…?」
「…すまなかったよい。」
マルコさんの暗い声が上から降ってくる。
「な、んでマルコさんが謝るんですか…?」
「血が、苦手だったんだろ?」
本音が見破られ、私はどう返事をすればいいのか分からず黙り込む。
「それなのに、無理に手伝わせちまったな。すまなかった。」
貴方は、何も…悪くないの。
「謝らな、いでください。
血が苦手だって、言わなかった私が悪いんです…
むしろ、迷惑かけてごめんなさい。」
私はマルコさんの腕の中で頭を深く下げる。
「お前は…どこまでお人好しなんだよい。」
「お人好しじゃ、ありません…」
マルコさんは赤子をあやす様に私の背中を撫でる。
「…なぁ、A。」
「はい…」
「嫌なら断っていいんだが、」
「…?」
「血が苦手な理由を…
オレに教えてくれねェかよい?」
マルコさんは落ち着かせるように私の耳元で囁く。
「嫌なら別にいいんだよい…」
「どうして、急に…」
私は急な質問に首を傾げる。
「こう言ったら変だけどよ、
医者だから放っておけないつーか…
お前の事もっと、知りたくなったつーか…」
マルコさんは少し言葉を濁しながら話すが、私の口を開くのには十分な理由だった。
「きっと…私が嫌になりますよ…?」
「絶対に嫌にならねェよい。
それだけは言える。」
私の目を真っ直ぐ見つめるその瞳を見て、また込み上げてきそうになる涙を堪える。
「…ありがとうございます。」
私は震える手を押さえながら、マルコさんの腕の中で静かに口を開く。
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文ストオタクの一般人 - うん！ふたりとも可愛いね！私が貰いたいぐｒ（（（マルコ (2023年3月16日 18時) (
レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - 桜桃さん» はい、ごめんなさい。妖精姫の物語シリーズはいろいろ考えた末に消させて貰いました。温かい応援ありがとうございました。またいつか少し変えて書き直せたらいいな、と思っているので、いつか。機会がまたあればぜひお願いします。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - yaさん» いえいえ、ありがとうございます！！！！結構前に完結したのに、読んでくれてる人がいて嬉しいです！！ヽ(；▽；)ノ 鼻水！？yaさんの鼻水はきっと綺麗です……！！！笑 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 妖精姫の物語という作品は削除なさったのですか？また見れるのを楽しみに待ってます。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: f53004e46c (このIDを非表示/違反報告)
ya - 今更ですが、完結おめでとうございます。泣きまくって鼻水ダラダラです。（きたな） (2019年12月3日 1時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チュロス | 作成日時：2019年9月9日 17時
