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太陽 ページ12

「ん?どうかしたかよい?」



「ち、ちち近いです!!!」




私は顔を覗き込むマルコさんの顔を手で押し返す。




「顔赤いぞ?」




マルコさんは茶化すように笑う。




「こ、これは、ちちち違います…!!


ただ男の人と接するのに慣れてないだけで…」



「…確かにこの村、若い男全然いねェもんな?」



「…皆さん、他の島に働きに出てるんです。」



「なるほどな。」



「マルコさんは、こんな所で何してるんですか?」




こんな広い草原で日向ぼっこ…?



まあ、確かに秋だし暖かいもんね。




「…俺はここで医者として怪我人とかを治療してんだよい。」



「え、マルコさんってお医者さんだったんですか!?」



「まあ、一応。


最近まで船に乗って船医やってたんだよい。」



「船!ってことは、海賊さんだったんですか!?」



「そうだよい。ってか、急にどうしたんだ?」




少し興奮気味に質問する私を驚いた顔で見る。




「あ…すみません。つい…」



「…海賊に興味があるのかよい?」



「まあ…はい。」



「珍しいな?海賊が怖いとか思わないのかよい?」



「なっ、全然そんな事思いませんよ!!


確かに、怖い海賊さんもいますが…



私は本物の海賊さん達は優しくて、仲間思いで、温かい人達って知ってますから。」



「…そうか、よい。


なんか嬉しいな。ありがとよい。」




マルコさんはそう言うと、満面の笑みを浮かべる。



その笑顔は太陽に照らされ、心がポカポカするような明るく温かい笑顔だった。




「あ、そういえば。


Aの店、明日は開いてんのかよい?」



「いえ、明日は開いてませんけど…


どうかしましたか?」



「なら、明日の一日だけ貸してくれねェか?」



「…別に構いませんが、


何に使うんですか?」



「明日雨が降りそうだからここから場所を移そうと思ってよい。」



「雨…?明日の天気が分かるんですか?」



「海賊の勘ってヤツだ。」




マルコさんは無邪気な少年のように、ニヒヒッと笑う。




「なら、信じるしかないですね?」



「ハハッ、ありがとよい。



明日、十時ぐらいに店に来るよい。開けといてくれ。」



「はい!分かりました!!



じゃあ、私そろそろ行きますね。」



「あぁ、また明日な。」



「はい!」




私は元気よく返事すると、来た道を再び歩いて戻っていく。



大地を蹴る足はいつもより、少し軽い気がした。

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文ストオタクの一般人 - うん!ふたりとも可愛いね!私が貰いたいぐr(((マルコ (2023年3月16日 18時) (レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - 桜桃さん» はい、ごめんなさい。妖精姫の物語シリーズはいろいろ考えた末に消させて貰いました。温かい応援ありがとうございました。またいつか少し変えて書き直せたらいいな、と思っているので、いつか。機会がまたあればぜひお願いします。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - yaさん» いえいえ、ありがとうございます!!!!結構前に完結したのに、読んでくれてる人がいて嬉しいです!!ヽ(;▽;)ノ 鼻水!?yaさんの鼻水はきっと綺麗です……!!!笑 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 妖精姫の物語という作品は削除なさったのですか?また見れるのを楽しみに待ってます。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: f53004e46c (このIDを非表示/違反報告)
ya - 今更ですが、完結おめでとうございます。泣きまくって鼻水ダラダラです。(きたな) (2019年12月3日 1時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チュロス | 作成日時:2019年9月9日 17時

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