漆黒の不死鳥少女 −トリップー３

火拳のエースと〜20歳〜　２ ページ47

看板の意味はともかく、グッドタイミングかな
ルフィを育てたこの島を
ここの人々を困らせるのは・・・
よろしくないでしょう

海賊[おらおら！さっさと金目のもんよこしな！]
　 [船長に逆らったら、こんなちんけな村、一発で吹き飛ぶぞ！]

「・・・それはまた野蛮な」

海賊[？！おめェは！]
　 [・・・っどうしてこんな島に・・！]
　 [やべェぞ、このままじゃ・・・！]

「【サイレント】」

今は夜だから音消しね
あとは覇気で倒したら
風を起こして強制出航させて平和に解決
私がここに居ると知っていて
再び来る事はないだろうから大丈夫だな


海のかなたに船が見えなくなったのを確認し
騒然とする村の人たちの方を向いた

「タイミングよくて良かった。怪我人はいませんか？」

[お、おお！]
[助かった！]

マキノ「あれ、もしかしてAちゃん！？」

「マキノ！」

店から出てきたマキノ
再会するのは、彼女にとっては10年ぶり位かな

マキノ「どうしたの？突然戻ってくるなんて」

入ってと、店に入れてくれた。
マキノと出会った時は、能力で７歳の姿になってたから
ルフィ達と同じように、服を作ってくれたり
いろいろお世話になった

「・・・エースと喧嘩して、頭冷やすためにひたすら飛んでたら、村についてた」

マキノ「着いてたって、新世界に居たんでしょう？だいぶ飛んできたのね」

「まあね」

マキノ「で、どうして喧嘩になったの？」

「…戦闘で、エースが隙を付かれたのが目に入ったから、咄嗟に飛び込んで傷を負ったら、俺は良いから、自分の身を大事にしろって言われてそんで…」

マキノ「ふふっ、まぁ、エース君の気持ちもわかるわね。Aちゃんは冗談では済まないくらいの無茶するからなぁ」

「でも、私だって海賊だ。仲間のために尽くしたい」

マキノ「そうだろうけどね…。そうだ、知ってる？」

「え？」

「エース君、子供の頃1度だけ、私の前で泣いていた時があったのよ」

…へ？
サボが天竜人にやられてしまったと聞いた時
人がいない所で１人
涙を流していた彼が？

人前では、泣き虫は嫌だと
絶対に弱いところを見せようとしなかった
子供の頃に？

マキノ「Aちゃんがメモを残して、いなくなった後のことだよ」

まだ幼い息子を腕に抱え
静かに、その頃の事を教えてくれたマキノ

その話を聞き終わる頃には
いつの間にか心も落ち着いていた。

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