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初めてあった日から１週間後。
あと少しで満開。
という時に、あいにくの雨。
マルと出会ってから初めての雨やった。
雨でもマルは来るやろうか？
…来るわけないやんな。
そこまでして、桜見に来るわけないやん。
そうは思ったものの 、俺はやっぱりあの公園へ向かった。
なんとなく、マルはいるんじゃないかって思った。
雨はかなり強く降ってきた。
さっきまで晴れとったのになぁ… 。
ニュースでは、夕方 春の嵐が来るなんてやっとったな。
少し早足で公園に向かう。
歩き慣れた道。
角を曲がると公園が見えてきた。
遠くから公園を見ると 、 木の辺りに人影が見えた。
この雨ん中、誰か居るとしたらマルしかおらんやろ？
公園に入ると 、 さっきよりも視界は良くなって、木の下に立っているのはマルだってことが分かった。
「……マルっ！」
「あ、…大倉。こうへんかとおもったぁ……」
「なんで、傘さしてへんの？！」
マルは傘をさしていなかった。
いつもふわふわな髪も雨でぺちゃんこで 、 服も濡れてる。
ここまでして 、なんで来たんよ。
「傘なぁ…… 、捨てられてた猫おってんけどな 、濡れてもうてたから傘置いてきてん。」
なんで 、 どこまでいい人なんこの人は。
こんな土砂降りで 。
俺初めてや、こんなに心が暖かくて優しい人に出会ったんは。
「マル……こっち。」
「わ…っ…」
マルの肩を抱き寄せて 、俺の傘の中に入れる。
とりあえず 、雨宿りせな。
このまんまやったら 、絶対風邪ひくやん。
「あそこ、いこ。」
「……うん…。」
なるべく寒くないように 、体を擦ってあげて公園の土管の中に。
ここなら雨に振られへんし 。
案外広いねんなこんなか。
大人２人なんて余裕で中で座れる。
「はい…タオル。」
「…ありがと。」
たまたま持ってたタオルをマルに渡して、リュックの中をあさる。
暖かくなれるもんなんも持ってへんしなぁ…。
どうしよう、風邪ひいてまうわこのままやったら。
「寒い？」
「ん、ちょっとだけ…。」
「ちょっとちゃうやろ？体震えとる。」
すぐ強がる。きいつかいなんやからほんま。
「…大倉ぎゅーして。」
「…は？」
あまりに急やろ。
いや、べつにええねんけど、…いや、良くはないけど。
「……アカン？」
「いや、…ええけど。」
そう言えば 、 嬉しそうに笑って俺に抱きついてきた。
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りゆか(プロフ) - mki0823さん» うわああ、ありがとうございます！！とっても嬉しいです…！もう自分で書いてて切なかったです（笑）ぜひ次も楽しみにお待ちください♪ありがとうございました！ (2017年5月13日 20時) (
レス) id: d1f783af67 (このIDを非表示/違反報告)
mki0823(プロフ) - この作品大好きです。丸くんが泣いてるのに私も感動で泣きまくりました…。(笑)次のお話楽しみです♪ (2017年5月11日 23時) (レス) id: 554f8d0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りゆか | 作成日時：2017年4月16日 23時
