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二人して一年前みたいにベンチに座った。
一年前と違うのは、俺達の距離と繋がれた手。
これだけでどれだけ幸せか。
「なあ………、俺まだちゃんと言えてへん。」
「ん………？」
俺、まだ言えてへんねん。
一番言わなアカンこと。
「俺と、付き合ってください。」
じっとマルを見つめて、言った。
マルは繋いでた手をぎゅっと握って、顔を伏せた。
…返事せんってことはやっぱあかんの？
「僕、話さなあかんこと…あるんよ。」
「話さな、あかんこと？」
心のモヤモヤは消えない。
「僕な………、心臓病やねん。生まれた時から、心臓弱くて、いつ発作起きてしんでもおかしくなかってん。」
マルの口から発せられる事は、あまりにも残酷でこれを受け止めるには時間がかかった。
「一年前大倉に告白された時、ほんまに嬉しかってん…、でも病気のこと話せてへんかったし、僕と居っても、きっと辛い思いさせてまうだけやろうから……、断ろうと思っててん。」
続けて、苦しそうに小さな声で話すマルをみて、たまらなくなった。
１人で苦しんでたんやな、マルは。
それなのに俺は………っ
「…ごめん、マル。」
「ええねん、全部話させて？その後、振ってくれたらいいから…。」
振る？…何言うとんの？
「俺、…ふr」
「ええから…っ、聞いて、ほしい。」
俺の声はマルに遮られた。
勘違い、してるよな。
でもまずは、聞かな。
「大倉に告白された日の夜、…発作起きてもうて、そんときちょうど薬切らしてもうて全然止まらんくて…怖くてっ、救急車運ばれて…、そっから意識失って。」
「目、覚ました時にはもう夏に…なっててん。退院してから、公園行ったんやけどもちろん
大倉おらんくて。…返事できひんくてっ、ごめん…。」
俺は勝手に振られたと思ってたん？
マルは倒れて、苦しい思いしとったのに。
俺は何も言えなかった、
自分が無力すぎて嫌になった。
「大倉と会えへんくなって…、辛くて。忘れよう、思っても忘れられへんかった。……こんなやつでごめん。駅前でぶつかったとき、運命やって、思ってもうて。もしかしたらって、公園きてそしたら大倉おって……。」
「僕、ほんま嬉しかったんで？………せやから、僕のこと振って？大倉に苦しい思いさせたないねん。………勝手でごめん。」
……泣かんでや。
マルの涙なんて、もう見たくないねん。
俺は…、マルのそばにおりたいねん。
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りゆか(プロフ) - mki0823さん» うわああ、ありがとうございます！！とっても嬉しいです…！もう自分で書いてて切なかったです（笑）ぜひ次も楽しみにお待ちください♪ありがとうございました！ (2017年5月13日 20時) (
レス) id: d1f783af67 (このIDを非表示/違反報告)
mki0823(プロフ) - この作品大好きです。丸くんが泣いてるのに私も感動で泣きまくりました…。(笑)次のお話楽しみです♪ (2017年5月11日 23時) (レス) id: 554f8d0240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りゆか | 作成日時：2017年4月16日 23時
