15 ページ17
.
人ごみをかき分けて、前に進む。
人多いとこ、苦手やねんな俺。
いろんな人にぶっかって、その度に頭下げて。
やけど、相手はろくに気にしてへんのかなんの反応もなく急いで歩き去る。
なんとなく、その冷たい感じ俺あんま好きやない。
そんなこと考えとったら、カバンに入れてたイヤホンが落ちた。
うわ、最悪。
人が行き交うここでは、しゃがむのも一苦労。
やっとの思いでしゃがんでイヤホンを拾い上げる。
「おーくら、大丈夫？」
「あぁ、ごめん平気。」
前で俺を待つヤスに呼ばれてハッとした。
腰を上げて、立ち上がり1歩足を踏み出す。
その瞬間、ドンっと前から歩いてきた人に当たってしまった。
少し憂鬱な気持ちになって、顔もみんと軽く頭を下げる。
「ごめんなさいっ」
「あ、いえ…。」
ぶつかってもうた相手の人がかなりの勢いで誤ってきたもんやから、少し拍子抜けした。
そんな人初めてやで。
「なっ……………」
その人の顔をみて、唖然とした。
「お、おくら………………？」
「………マル。」
なんで 、
なんでやねん…。
こんな偶然あるん？
驚いた顔をしてこっちをみて立ち尽くす、マルをみてなんとも言えない気持ちになった。
声も出えへん。
なんて言えばええかわからんわ。
久しぶり？ 元気にしとった？
そういうのが正解なんやろうけど、俺そんなこと言えるほど心広くない。
「大倉っ…………あのときは、ほんm…」
「……ごめん、行くわ。」
急いで、マルの横を通りすぎる。
我慢出来ひんかった。
あの日のことを思い出してふつふつと色々な感情が湧き出てきた。
どうしたらええか、分からんかってん。
「まって………………っ、」
後ろから聞こえた声を無視して、前にいるヤスの所へ歩く。
これでええねん………これが正解やろ？
自分に聞いてみても、答えなんて出えへんかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 168人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りゆか(プロフ) - mki0823さん» うわああ、ありがとうございます！！とっても嬉しいです…！もう自分で書いてて切なかったです（笑）ぜひ次も楽しみにお待ちください♪ありがとうございました！ (2017年5月13日 20時) (
レス) id: d1f783af67 (このIDを非表示/違反報告)
mki0823(プロフ) - この作品大好きです。丸くんが泣いてるのに私も感動で泣きまくりました…。(笑)次のお話楽しみです♪ (2017年5月11日 23時) (レス) id: 554f8d0240 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りゆか | 作成日時：2017年4月16日 23時
