問題 ページ25
．
問題が起きたのは師範の稽古の時だった
問題は稽古の厳しさでは無い
｢大丈夫…？氷で冷やそうか？｣
そう言ってしまった
｢いえ！俺だけそんな事は出来ませんし､俺が弱いのがいけないんです｣
そう答えるのは
竈門 炭治郎だった
｢もし体調が優れなかったら言ってね､お願いするから｣
｢ですが､不死川さんは許してくれないかと…｣
｢師範､厳しいけど優しいからお願いすれば大丈夫よ｣
竈門君にそういうと
そうなんだ…と驚いた顔をしていた
｢稽古も厳しいけどみんなのためを思ってだからね｣
と私は付け足す
｢そうなんですね､けど初日でこれはまずい…｣
｢師範ももう少し丸くなればいいんだけれどね｣
そう言ったあとの事だった
｢待ってくれよ､兄貴｣
奥の廊下で聞こえた
兄貴…？
この声はもしかして…
声がした方へ竈門君と向かうと
｢話したいことがあるんだ…｣
後ろ姿の隊士が言う
その隊士の前に立っていたのは師範
やはり師範の弟だった
背丈は師範と同じぐらいの子だった
｢しつけぇんだよ､俺には弟なんていねェ｣
｢いい加減にしねぇとぶち殺すぞｫ｣
ビキビキと血管が浮きでていた
なんで､嘘つくの
大切なくせに
嘘までついて
｢馴れ馴れしく話しかけんじゃねぇぞ｣
｢それからテメｪは見た所､何の才覚もねぇから鬼殺隊辞めろｫ｣
｢呼吸も使えないような奴が剣士を名乗ってんじゃねぇ｣
どうして
何も言えず竈門君と二人で見ていた
師範は弟に背を向け去ろうとする
｢待ってくれよ､兄貴｣
｢ずっと俺は兄貴に謝りたくて｣
頑張って､負けないで
そんな言葉は不死川には届かず
｢失せろｫ｣
そう言われた弟の背中には悲しみと後悔で溢れそうだった
｢鬼を喰ってまで…戦ってきたんだぜ…｣
弟がボソッと何かを言った
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aya(プロフ) - とってもとっても感動しました！ (2020年10月24日 2時) (
レス) id: 59795850b9 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - すごい感動しました！！表現の仕方がめっちゃきれい…！この作品は、控えめに言って��神��ですね(*'▽') (2020年7月12日 15時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2020年6月27日 20時
