生きて欲しかった ページ18
．
目を覚ますと
外は朱色に染まっていた
私は布団の中にいた
｢…………｣
｢目が覚めたかｧ…｣
横には刀を磨いている師範が居る
｢すみません､泣き疲れてしまったみたいで｣
ゆっくりと起き上がる
｢気にすんなｧ………落ち着いたか？｣
磨き終わった刀を横に置く
｢はい…｣
｢………｣
｢……………｣
｢師範､すみませ｢すまねぇ｣ん…｣
目を合わせながら私の言葉を遮る
｢ごめんなｧ…｣
｢言わないつもりでいたのによｫ､Aを混乱させちまった…｣
目を逸らしながら小さく
｢傷つける為に俺はｧ､Aを継子にしたんじゃあねぇんだよ…｣
｢どうして私を継子にしたんですか…｣
｢言っただろｫ､Aを守る為に継子にしたｧ｣
｢お前の母ちゃんと父ちゃんに頼まれたんだ｡死ぬ前に､Aを守ってくれって｣
｢え…？｣
｢あの場に居ないことを知った二人は生きていると信じてそう願ったんだろうなｧ｣
｢これはｧ､Aの家族を救えなかったせめてもの償いだｧ…｣
＿＿＿¨Aは母さんと父さんの宝物だよ¨
｢…っ､うっ………母さんっ､父さんっ…｣
｢Aの家族の為にも､俺の為にも生きていてくれねぇか｣
師範の胸の中でまた大泣きした
何も言わず師範は抱きしめてくれた
＿＿＿¨生きて､A¨
そう聞こえた気がして
空に月が少しだけ覗いていた
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aya(プロフ) - とってもとっても感動しました！ (2020年10月24日 2時) (
レス) id: 59795850b9 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - すごい感動しました！！表現の仕方がめっちゃきれい…！この作品は、控えめに言って��神��ですね(*'▽') (2020年7月12日 15時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2020年6月27日 20時
