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「はえ〜。じゃあAちゃんはトントンの幼馴染みなんや。」
「はい…じゃなくて、うん。」
「へ〜、世界って狭いな。」
ところ変わって放課後の教室。
昼休みは、シャオロンくんたちが来て直ぐに予鈴が鳴り、慌てて教室へ駆け戻ったのだ。
話す暇もなかったわけで、わたしと、トントンと、グルッペン先輩との関係が気になったらしいシャオロンくんは、放課後の掃除を早めに切り上げてわたしのいる2年D組の教室を訪ねてきたというわけだ。
まだまだ明るい夏の夕方。
2人しかいない教室の両扉は閉められており、開いた窓の外から聞こえる運動部の掛け声も、音楽室から聞こえる吹奏楽部の演奏も、全て蚊帳の外だ。
教室の近くを通る先生と同級生の挨拶、それから、掃除するわたしを机に腰掛けながら見つめるシャオロンくんの瞳だけが、わたしを現実に引き止めてくれた。
でないと、このまま教室ごと隔離されて、蒸し暑い夏の世界へと置き去りにされてしまいそうだった。
「おわった？」
「…うん、わたし、これからとんちゃんに辞書を返しに行かなきゃいけないの。シャオロンくん、部活は？」
「…んー、先輩に会いたくないからサボった。なあ俺もトントンのところついて行っていい？」
部活のことを話に出した瞬間、彼は顔を顰めた。
隠すでもなく、思い切り、顔を顰めた。
昨日の女のひとは、野球部のマネージャーだと言っていたか。悪気があったわけではない、が、悪いことをしたな、と小さく肩を竦める。
「いーよ。」そう呟くと、不機嫌ですと全身で主張していた彼が、少しだけ機嫌を直したと思う。
「なあ〜、Aちゃんばっかり俺の恋愛事情知っててずるい！」
「……と、言いますと？」
「なんかないん？そういう浮ついた話！」
「浮ついた話どころかわたし、友達もいなくて学校で常にぼっちなんですが…？」
「あっ、な、なんかごめん…。」
「んーん。いいの気にしてない。それにわたしの恋愛話とか聞いても楽しくないよ。」
「んなことないよ。またあのあっつい屋上の日陰で話してや、次は俺がなんでも聞いたるやん！」
からり、そんな擬音が似合うだろうか？
真夏の太陽のように爽やかな笑顔で笑いかけないでほしい。
心臓の少し下辺りが、どくどくと激しく脈打つ。頭に血が登っていくような感覚、知らない。
こんな感覚を、わたしは、知らない。
突き刺すような陽差しから逃げるように、わたしは足を早めた。
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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