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あのあと、なんとなく、ほんとうになんとなく。
シャオロンくんと並んで校門に向かったが、校門を出てすぐの分かれ道の時点で方向が違ったので、その場で手を振り「また明日、」と建前だけの台詞を言い合って、いつもと変わらない帰路に着いた。
要するになにも無かった、というわけである。
そして、今日を迎え、昼休みになった今も校内で彼を見かけることはなかった。
用があるわけでも、探しているというわけでもないが、なんせわたしは「友達がいない」のだ。
毎日反省している内容も正しく" それ "である。
小鳥遊Aにはなぜ友達ができないのか、で、ある。
…そして困ったことに、次の国語表現で使う辞書を忘れてしまったのだ。
前述したとおり友達のいないわたしは、同学年の誰かに借りるという選択肢は初めから排除している。
無駄な選択肢に縋るくらいなら、さっさと別の選択肢に目を向ける、その方が効率的ではないだろうか？
なんて少し格好の良いように言ってみたが、要するに希望のない同学年の誰かなど諦めて、一個上の失恋相手である幼馴染みに借りに行こうという魂胆だ。
3年D組、D組…と、頭の中で繰り返しながら階段を登る。
3年生がつける赤のネクタイに混じったわたしの青いネクタイは、随分と浮いていた。
その証拠に、昼休みの上級生からは痛いほどの視線を感じる。
ようやく辿り着いた教室の、後ろ側の扉から、すこーしだけ覗き込んでみる。
昼休み、食堂には行かず、いつも決まった友人とお弁当を囲んだいる彼は探さずともすぐに見つかる。
何故かと問われれば、オーラと、上級生の視線を独り占め…否、ふたり占めしているからと答える他ない。
「と、とんちゃ〜ん…？」
緊張と好奇の目線に晒されているからだろうか、嫌に大きく脈打つ胸元を強く押さえ込む。
名前を呼ばれて、少し驚いたようにする彼は、レンズの奥の赤い瞳を細めると「此方へ来い」と小さく手招きをするのだ。
好奇の目線は更に強くなる。忘れ物をしたとき、クラスメイトの前で先生に怒られるのと、どっちが拷問に近いだろうか？と頭の隅で考えた。
……どちらもか。
「…とんちゃん。」
「はいはい、とんちゃんですよ。Aがこっち来るなんて珍しいやん。なんかあったん？」
「あ、えと、辞書、貸して欲しくて。」
慌てて理由を説明すればきょとん、と首を傾げたあと「LINEすればええやん」なんて、けらけら笑った。
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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