小さなエクソシスト第一章 (ページ44)

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43話ページ44

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神田「・・・その呼び方はよせと何度も言っているはずだ。」

ラビ「まーまー！」

そんなラビを無視して、神田は歩き出した

神田「アヴィ、行くぞ。」

アリビア「はーい！」

アリビアは神田の後を追って、クロウリーの傍を離れる

アリビア「あ、アレンって朝ごはんまだでしょ？そこにあるのあげるー。」

アリビアは先ほどまで自分が座っていた席を指さし、歩いて行った

アレン「そこにあるのって・・・・。ホットケーキ？って、一口も食べてないじゃないですか！」

そこには、アリビアがジェリーから受け取った状態のままのホットケーキが

ジェリー「・・・・あの子、ここ数日はほとんどこんな感じなのよねー。」

アレン「そうなんですか？」

ジェリー「元々、食が細い子ではあったけど・・・。昨日の夜なんて、お腹が空いてないからホットミルクだけでいいって言うし・・。心配だわー。」

ラビ「まぁ、大丈夫さー。アヴィにはユウが付いてるし、何とかしてくれるさ！」

アレン「・・・・はい、そうですね！」

デンマークへ向かう汽車の中、アリビアは先に乗車し神田を待っていた。暫くすると神田が正面に座り、紙袋を差し出した

アリビア「・・・・・なにこれ？」

神田「そこで買ってきた。お前、最近メシ食ってないだろ。」

それを受け取り中を見ると、サンドイッチが入っていた

神田「・・・・なにがあった。」

アリビア「・・・・あは、やっぱりユウにはバレるかー。」

アリビアは紙袋を隣に置き、神田の目を見た

アリビア「・・・この間の任務の帰り、少しだけ記憶が戻りそうになった。」

神田「・・・！」

アリビア「原因はわからないけど、覚えのない記憶だったから・・・。思い出したいわけじゃないけど、少し気になって・・・。」

そう言って俯くアリビアに、神田は自分の手を持っていきデコピンをした

アリビア「・・・った！？」

神田「バカか、お前は。んなことで悩んでたら、アクマに殺されるぞ」

アリビア「・・・えー。バカはひどくない？」

神田「記憶を戻したいなら、戻せばいい。お前の記憶だ誰も文句は言わねぇよ。」

アリビア「・・・・・。」

神田「記憶があろうが、なかろうが、お前はお前だ。」

神田の言葉にアリビアは目を見開いた

アリビア「・・・・えへへ、なんか照れるなー。」

アリビアは照れくさそうに笑い、紙袋からサンドイッチを取り出し食べ始めた。