小さなエクソシスト第一章 (ページ37)

今日:8 hit、昨日:15 hit、合計:61,799 hit

36話ページ37

・

・

アリビアにはラビの感情が流れてくる

アリビア「・・・・ねぇ、ラビ。」

ラビ「なんさ・・・？」

アリビア「私、最近のラビの感情好きだよ・・・・。でも・・・・。」

アリビアは後ろにいるラビに振り返り、海のような青い瞳でまっすぐラビを見た

アリビア「・・・ブックマンとしてのラビの感情は嫌い。」

ラビの片方の目が大きく見開かれる

アリビア「私はクオーレ家の人間。それだけでブックマンの記録対象になってるのもわかってる。だけど・・・。ラビがブックマンとして私に向けてくる感情は・・・。すごく、痛いよ。」

ラビ「・・・・っ！アヴィ、俺は・・・っ。」

アリビア「うん・・ごめん。気にしないで・・・。」

アリビアは何か言おうとしているラビの横を通り過ぎた

アリビア「(こんなこと言っても、何も変わるわけないのに・・・。)」

アレンのいる車両に戻ると

アレン「アヴィ、頭痛は大丈夫ですか！？」

ポーカーをしていたアレンが立ち上がり、心配そうに歩み寄ってきた

アリビア「あ、うん。平気、一時的なやつだったから。」

アレン「そうですか、よかったー。あれ、ラビは？」

アリビア「・・・・まだ外にいるよー。」

アレンはポーカーに戻り、アリビアは先ほどまで座っていた場所に戻った。そこにはイーズがいる

イーズ「アヴィ、大丈夫なの？」

アリビア「うん、もう大丈夫！イーズ、今度はチョコ食べよー。」

団服のポケットからチョコを出し、イーズの手に乗せた

イーズ「・・・ありがとう。」

それから数分もしているうちにイーズ達の目的地であるキリレンコ鉱山に汽車が到着した

アリビア「イーズ、これあげるー。」

イーズの掌にたくさんのお菓子を渡した

イーズ「・・・こんなにいいの？」

アリビア「うん、いいよー。また会えたらいいねー。」

子供二人がそんな会話をしている中で、アレンは下着一枚になっている三人に荷物を返している

アレン「仲間の荷物が取り戻せたから、もういいですよ。この季節に裸は辛いでしょ？」

「・・・・少年。情けをかけられるほど、俺らは落ちぶれちゃいねぇよ。」

アレン「・・・・・・・・・・その手は？」

三人の手はしっかりとアレンの持つ、荷物を握っていた

「あれれ？」

言っている事と行動が正反対の三人だ