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「グルちゃ〜ん、たすけてぇ……」
「どうした大先生。自分が異様なまでに悪臭を放っていることに気付いたか」
「ちゃうやん…」
「お、おう。どうした大先生」
生徒会室の机で突っ伏している僕。
向かいには生徒会長であるグルちゃん。
なんで悩んでるかって？察してくれよ。
「たすけて……」
「いやだからどうした」
「明日……文化祭やん……、Aちゃん、……楽しませられるかな、って」
思い浮かぶのは天使ことAちゃん。
あ、僕の中では天使定着してます。
ツンデレってやつなのか滅多に笑わないしなんならウザがられるが笑った時のなんかこう……これだ！感ハンパないよね。とにかく、笑ったら可愛い。
しかも、気遣い出来るし優しいし礼儀正しいし。
あれこれって完璧なのでは？
「楽しませることくらいお前なら簡単だろ」
淡々と告げるグルちゃん。
ごめん、その自信どっから来るの？
「なんで言えるん……？」
「そりゃあ。大先生だからだ。女遊びが得意だからじゃないのか？」
あれこれバカにされてる？
というか。そういう自信をつけることを言ってくれるんじゃなくて！いや嬉しいよ？
今僕が欲しいのはどういう風に回ればいいのかってことなんですよ！グルちゃん！！
「大丈夫だ。中学も、去年も。お前の隣にいてデートしてた人達は笑っていた。幸せそうに。楽しそうに」
「……へへ、グルちゃんって思った以上に僕のこと見てくれてるんやね！」
「は？お前のこと見てる暇あったら仕事するわ」
「相も変わらず辛辣ゥ！」
口ではそう言ってるけれど微かに耳が赤いですよ？
それに、グルちゃん、幸せそうに笑ってるの隠せとらんよ。
口に出したら地獄やから黙っとくわ。
だけど、まぁ、グルちゃんがそう言ってくれてよかったな。
思ってなかった形で勇気づけられた。
「ありがとうな、グルちゃん」
「そうか。どういたしまして。ただ、アドバイスしたんやから幸せになれよ」
「あれアドバイスやったん？！」
「そうだろ」
「アドバイス……いや、まぁ。そうやな。ふふっ、幸せになるよ」
そう言えば、グルちゃんは少しだけ表情を緩ませた。
それを見てると僕も頬が緩んできて。
傍から見れば机に体を預けてる人が顔だけ上げて生徒会長と笑っているんだから違和感がすごい。
だけど、不思議と元気は出たし、明日は頑張れ る気がした。
「大先生、顔緩みすぎ。きっっしょ」
「ああん、ちゅめたい」
「……うわ」
＿文化祭まで一日＿
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作者名：凪沙 | 作成日時：2018年7月24日 13時
