【ワンピース】短編集 (ページ1)

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ルフィと夜明けページ1

「A〜！どこだ〜？」

よく通る声で私を呼ぶ船長の彼

『ここだよー！』

「あっまたそこに居んのか！そこは俺の特等席だ！」

ここ数日の私の日課は船首に座り朝日を見ること
彼はいつも"俺の特等席"というが私を下ろそうともしない

むしろ後ろに座り私が落ちてしまわないように
後ろからしっかり手を回してくれる

「落ちても気付けねぇからここ来る時は俺を呼べ」

『ん、ありがと、ルフィ』

彼の腕をきゅっと掴んで後ろにもたれてみる
後ろを少し振り返ると"ちゅ"っと不意打ちのキス

誰も知らない彼を独り占めしてるみたいで
ふわふわした気持ちが心に溢れる
きっと顔にも出ちゃってる

それを見てご満悦なのかニカッと笑う彼

太陽みたいな彼は私の憧れで私の大切な人
私も彼の大切になれてるかな？

"離さないでね、ずっと…"なんて呟いて
私からもキス

「当たり前だ、もう絶対離さねぇ…」

『……もうすぐ夜明けだね』

「あぁ、今日はどんな冒険が待ってるだろうなぁ」

『ルフィが居ればいつだって楽しいに決まってる』

「Aが居るから楽しいんだ」

『ふふっ嬉しいなっ』

明るくなるまで彼の胸に体重を預けたまま
私は今日も居心地がいいこの彼の腕の中で
気持ちのいい朝を迎えるのでした