○13 ページ13
あなたside
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
「…っ、…(涙)」
家のインターホンが鳴る。きっと丸山さん。
だけど、出られなくて。動けなくて。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
丸「Aちゃーん！大丈夫ー？」
外から聞こえるおっきな声。
声だけでも心配してくれてるって分かる。
ｶﾞﾁｬ
「っ…はよ……ございます…、(涙)」
丸「…おはよぉ。よかった、無事やった…」
「っ、…すいません…(涙)」
丸「…大丈夫？行ける？」
「………(涙)」
丸「……Aちゃん？」
「っ、…ｸﾞｽｯ…行きたく、ないです…(泣)」
まるとお別れなんて…やっぱりやだ…っ…(泣)
「うっ…うぇ…っ…(泣)」
何でだろう…
丸山さんの前での方が、素直に涙が出る。
丸「…っ、…
まるちゃんとお別れするの、辛いよね。
でも…でもさ。
こんなこと言いたないけど、
このまままるちゃんを手元に置いておいたら…
どうなってくか、分かるやろ？
それはさ…まるちゃんがもっと可哀想やで？」
このまま置いといたらどうなるか……
「ｸﾞｽｯ…ひくっ…ぅん…っ…(泣)」
丸「…人間やってさ、亡くなったら火葬して
お骨にして手元に置いておくか、
お墓や納骨堂に納めるかやん。
大事な存在なら尚更…辛いと思うけど、
ちゃんと天国に行けるように
してあげなあかんと思うねん。
それに…まるちゃんの実体がなくなっても、
Aちゃんの中のまるちゃんが
消えるわけちゃうやろ？
もちろん、まるちゃんの中のAちゃんも
消えへんと思うで。
やから…な。ちゃんとお見送りしてあげよ？」
「ｸﾞｽｯ…ｸﾞｽｯ…はい……(泣)」
丸「…ん、えらい(撫」
ぽん、って頭に乗せられた手。
優しくて、温かくて…
何故かまるに触れた時の感覚を思い出した。
丸「…まるちゃん連れておいで？」
「はい……(泣)」
“持っておいで”じゃなくて
“連れておいで”って言ってくれたのが
すごく嬉しくて…
丸山さんも、まるのこと
大切に想ってくれてるんだなぁって…。
まるが入った棺を抱えて、
丸山さんの車の後部座席に乗り込む。
丸「…ほな、出発するね。」
ゆっくり走り出す丸山さんの車。
丸「…まるちゃんとゆっくりできた？」
「…っ……はい…(涙)」
丸「…そっか。よかった。」
丸山さんはそれから特に話しかけて来なくて。
…多分、気を遣ってくれたんだと思う。
ゆっくり、安全運転で
火葬場まで向かってくれた。
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∞ゆず丸∞(プロフ) - しゅしゅさん» 初めまして！お返事遅くなってごめんなさい💦お読みいただきありがとうございました！楽しんで?いただけたようで何よりです☺️ぜひこれからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします！ (2022年1月9日 21時) (
レス) id: cde0bd3d9b (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - 莉虹(元 結愛)さん» お返事遅くなってごめんなさい💦お読みいただきありがとうございました！文章が分かりやすい、読みやすいと言っていただけて嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2022年1月9日 21時) (レス) id: cde0bd3d9b (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - はじめまして。ゆず丸さんの小説が大好きです。今回の作品は一気に読んだのですがずっと泣きっぱなし。電車で通勤途中に読んでいたら大変なことになってました(笑)これからも素敵なお話しを楽しみにしています。 (2022年1月3日 8時) (レス) id: 3ab24625f7 (このIDを非表示/違反報告)
莉虹(元 結愛)(プロフ) - シンプルにいって面白かったし感動しました！一気に全部読めたし、作者様の文章がわかりやすかった(?)読みやすかったです！これからも応援しています！ (2021年12月30日 23時) (レス) id: 96753055c2 (このIDを非表示/違反報告)
廉斗1126（錦戸亮依存症(プロフ) - ∞ゆず丸∞さん» はい！ (2021年12月30日 20時) (レス) id: 39f9ce47b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞ゆず丸∞
| 作成日時：2021年11月26日 22時
