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予防線 ページ6

「イトゥクさん!?」

急に近寄った距離に、一気に顔が熱くなるのが分かる。


「ほらね、僕にはこんな風に驚くのに」


動揺した私を、なんだか少し含みのある笑みで見つめるイトゥクさん。


「あの二人の時は、全然動揺したりしない」


そこまで聞いたところで、
ようやく彼が何を意図しているのかが理解できた。


「だって、二人は友達ですよ」


ぷっ、と噴き出してそう笑うと、
イトゥクさんはなにやら複雑そうな顔をして。


「友達ならドキドキしないの?」

「ヒョクもドンへも。
そういうつもりな訳ないですから」


突拍子もないことを言い出すイトゥクさんが可笑しくて、クスクスと笑って返事をすると、
彼はニコリとも笑わず、真剣な目でこちらを見つめていた。


「イトゥクさん・・・?」

「・・・それって、」

真剣な彼の雰囲気に少しだけ怯えて。
様子を伺うように名前を呼んでみると、
イトゥクさんはこちらを見つめたまま、優しく諭すように話し始めた。


「それってさ、Aちゃんがそう思い込みたいだけなんじゃない?」


彼が何を言いたいのか分からなくて、思わず戸惑いの視線を向けてしまう。


「Aちゃんはさ、ずるいよ」

「・・・え?」

「すごく無防備で、隙があるのに。
隙間に入ろうとすると、"友達だから"って予防線を張るでしょ?だから、ずるい」


彼の優しい表情から、
責められている訳ではないことはなんとか理解ができる。


「そんなこと、」

「Aちゃんは、二人のことをどう思ってるの?少なくとも、他のメンバーよりもずっと特別に思ってるよね」


畳み掛けられるように質問を重ねられ、
困惑とともに、少しの不安が生まれる。


ーどうして、イトゥクさんはいきなりこんな話を?

友達だから、→←どうして、動じないの?



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ななか - 突然すみません!最近読ませていただいてます!ついつい読見入っててしまいます!続きがとても気になります!更新楽しみにしてます! (2014年11月14日 10時) (レス) id: e31223459f (このIDを非表示/違反報告)
k(プロフ) - 更新ありがとうございます!!楽しみにしてます! (2014年10月25日 13時) (レス) id: 2c49601377 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - ずっと以前から読み続けています。毎回引き込まれています。更新が楽しみでいつも待っていました。長く続けて欲しい作品です。 (2014年10月25日 11時) (レス) id: ef41c44d6b (このIDを非表示/違反報告)
まんぼー(プロフ) - ウネの切ない感じが、白日夢の曲の感じにピッタリだわ~!と泣きながら読んでましたwが…やっぱりトゥギひょん!男前ですね!それでこそリーダーだわ!みんなが幸せになってくれたらいいなぁ…続きお待ちしてますね (2014年10月25日 2時) (レス) id: 05377478b6 (このIDを非表示/違反報告)
みなチキン(プロフ) - 更新楽しみにしてますpq (2014年10月4日 8時) (レス) id: 335d4b0d2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くまこ | 作成日時:2013年8月5日 23時

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