ずっと【mmnb】 (ページ26)

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言えなかった言葉(nbside) ページ26

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「目黒、もうすぐ着くぞ」

m「.......んぁっ！ごめん、おれ、」

最寄り駅まであと2駅といったところ

いつもは起こされる側の俺も、旅館で一眠りしたことが影響したのか今日の出来事を回想するぐらいの余裕をもって電車に乗っていた

隣の目黒は旅館でそんなに寝てないのだろう、

繋がる手が温かくなって、俺の方に頭を少し傾けた姿勢のまま30分ぐらい眠りについた

いつもは気を張ってか、電車でほとんど寝ない目黒が少しとはいえ眠れたことに嬉しさすら感じてしまう

「温泉でそこまで寝てないんでしょ、ちょっと休めたならその方がいいよ」

m「ん、ありがとう」

「今日はタクシーで帰る？」

m「翔太くんがしんどくないなら歩きでいいよ」

“ 2人で歩くの好きだし ”

そう付け足されると、俺の心配は余計だったと気付き夜の散歩と称して駅から歩いて帰ることにした

電車の中で目黒の膝にあった白杖はトートバッグの中だけど、しっかりと俺の腕を持って定まらない視線は何かを捉えるようにゆっくりと左右に揺れる

一目では分からずとも “ なにか ” は感じるはず

もう隠さないと言った目黒本来の姿だった

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このお話の途中より最終話まで裏表現を含みます。
苦手な方は自衛をお願い致します。