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丸山さんの告白から半年が経った。
「いらっしゃいませ！」
そう声をかけられる側だった私は、今はお客さんに声をかけている。
「こんばんは、Aちゃん。すっかり慣れたみたいやな。」
「横山さん、お疲れ様です。」
仕事を辞めて、丸山さんのカフェで働くようになって３ヶ月になる。
「今の方が穏やかでええ表情しとるよ。」
「本当ですか？ありがとうございます。」
「ちょっとゆうちん！うちの大事な子ぉ口説くの止めてくれません？？」
私たちの会話に割って入る丸山さん。
「ヤキモチ妬きの彼氏持つと大変やなぁ。」
って苦笑いする横山さん。
そう、あれから私と丸山さんは付き合い始めた。
そして暫くして、カフェのスタッフが辞めるから求人を出すって聞いて、ここで働かせて欲しいって頼んだの。
都会のキャリアウーマンよりこんな穏やかな空間でお客様をもてなす仕事がしたいって思ったから。
給料めちゃくちゃ下がるけどええの？って丸山さんには凄く心配されたけど(笑)
今はカフェの2階で同棲中。
「A。閉店準備俺やっとくから、先に2階行って飯作ってくれへん？」
「うん、わかった。」
今日は横山さんと３人でお家で食事。
週に一回はこんな機会を作ってて、二人は離れてた時間を感じさせないくらい仲良し。
「じゃあ俺も二階上がらせてもらうわ。」
「はっ！？あかんよ！」
「Aと二人きりなんてさせへんし！ゆうちんは俺と一緒に閉店作業やで？」
階段の前で手を広げて立ちはたがる私の甘々彼氏さん。
「Aちゃんは隆平の彼女なんやから、俺にとっても妹みたいなもんやのになぁ…。」
って苦笑いしながらもジャケットを脱いでテーブルを拭くダスターを手に取る横山さん。
「隆くん。」
横山さんがこっちを見てない隙に声をかけてちゅっとキスをすると、途端に顔が真っ赤になってふにゃあっとした笑顔になるのが可愛くて。
「早く来てね🖤」
「もっ…もちろん！！」
「ほらっ！ゆうちん！さっさと動いて！」
「はぁ？俺ちゃんとやってるやんか(笑)」
こんな光景をずっと見られたらいいなぁ。
いつかはここに横山さんの彼女も混ざったりして…ね？
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作者名：葵
| 作成日時：2018年1月21日 17時
