エイト集めました6 (ページ39)

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お店から数十メートルほど進んだ時。

「待って！Aちゃん！」
丸山さんの声に呼び止められた。

ああ、もしかして謝ろうとしてくれてる？
いや、でも私が勝手に好きになっただけで別に丸山さん悪くないし…。

「ありがとう。」
私の前に回り込んだ丸山さんはいつもの優しい笑顔だった。
良かった、最後にこの笑顔が見れて。

「それに…ごめん。ひどいことたくさん言ってもうて。」
「そんなの全然いいですよ？これから横山さんと仲良くしてくださいね。…それじゃ。」

「行かんといて！」
丸山さんに腕をぎゅっと掴まれる。

「いや…あの…。さっきは帰れって言ったのにめちゃくちゃなんは分かってるんやけど…。」

「ほんまに最初は兄貴とおるとこ見たから…兄貴の話聞きたくて…Aちゃん待ち伏せてチケット渡してん。」
「せやけど…あっという間に惹かれてもうて。でも、騙してもうてるって罪悪感も大きくなってどうしたらいいんかわからんようになって…。」

「今日、兄貴とおるとこ見たら。」
「やっぱり俺なんかより兄貴の方がAちゃんには似合うなって思ってあんな事…。」

「俺の言うことなんて信用できひんと思うけど、俺はAちゃんの事が…。」
「本気で好きです。」