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それからカフェに頻繁に通うようになってドリンクチケットはあっという間に無くなった。

それと同時に縮まる彼との距離。
名前は丸山隆平さん。

仕事終わりに行くともう閉店近くでお客さんも他にいなかったりで、お店をクローズにして彼も一緒にコーヒーを飲んでおしゃべりしたりして。

彼のお店に通うようになって3ヶ月が過ぎていた。

「ほんまにAちゃんかっこええよなぁ。営業さんとか僕には無理やわぁ。」
「いやいや、本当は向いてないんですよー…。でも先輩がとてもいい人でフォローしてもらってるから何とか…。」

「へー…。そんないい先輩なん?」
「はい!仕事は凄い出来るし、気遣いも素晴らしいし、でも何でも自分でやっちゃうわけじゃなくて私にも仕事を任せてくれて、とにかく完璧なんですよ!」
「女子社員からもすごい人気で。最近先輩が風邪気味なんですけど、もうマスク姿すらかっこいいなんて話題になるくらいで(笑)」

「ふーん。…そうなんやぁ。」
あれ?何か丸山さんの声のトーンが落ちた?

しばらくの間の後、丸山さんが焦ったように話し出す。

「あ、ごめんごめん!変な空気になってもうたな。」
「あんまりAちゃんがその人のこと誉めるからさ…羨ましくて…。」

なんてちらっと見られたらもう…。
とっくに自分の気持ち自覚してたけど、ますます好きになっちゃう。

どうしよう。
目が合ったまま逸らせない…。

と、その時。
軽快に鳴り響く私のスマホの着信音。

「すいません!ちょっと電話出ますね。」
「ん…。どうぞどうぞ。」

ディスプレイには兄の名前。
もう!お兄ちゃん!邪魔しないでよー!!

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作者名: | 作成日時:2018年1月21日 17時

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