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横山side
あー、アカン。
他人から見たらどーでもいいこのくだらんやり取りが楽しくてしゃあないわ。
俺、どうかしとるやろ。
そんなん言うてもニヤニヤして口に締まりないねん。
元々、締まり無いけど。
好っきやわぁ、ホンマ好き!
あー!もう叫びたいわ!
こんなんでここまで楽しいん?恋愛って。
テンション上がりまくってこれを誰かに伝えたくてスマホをタップする。
「…もしもし?どーした?」
「す ばる!俺!好きな子出来たわ!」
「ヨコ…声で かいわぁ…。」
明らかに迷惑そうなす ばるの声なん無視や。
「隣の部屋に住んどる子やねん。」
「調理の専門学校行っとって、めっちゃ可愛いんやで?」
「…そか。良かったな。」
「…で?」
で?
って言われてもなぁ…。
「あとミニトマト嫌いやねん。」
「…で?」
「けどちっちゃいトウモロコシは好きやねん。」
「………。」
もはや、で?とも言ってくれんやん。
確かに支離滅裂な電話やな。
「スマン。急に訳わからん電話して…。」
最高潮のテンションから一気に冷静になったら急に恥ずかしくなってもうて、さっさと電話切ろって話終わらせる。
「ヨコ!」
「…ん?」
「上手くいくとええな。」
何やねん、この不意打ち。
ちょっと泣きそうになるやん。
「ありがとうな…す ばる。」
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作者名:葵 | 作成日時:2017年4月2日 15時