【男主】不幸すぎる俺、日記を書く【呪術廻戦】 (ページ18)

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『俺…俺も、死刑っすかね、あはは

…退学処分とか、なっちゃいますか』

「それは無いね。僕が止めるし。…まあ、その力もきっと物にできるさ。」

　何の素振りもなく俺の膝の上にある手に己の手を重ねる不審者。
両手を絡ませて、無意識に強く握っていた様で、引っ掻いた傷の様なものが残っていた。

　こいつは、俺の方を見ていない。のだろう。アイマスのせいでわからない。
けれど、窓の縁で頬杖をつきながら俺の手と手の間に空間を作ろうと指を入り込ませてくる。

　気がつけば俺は手の力を緩めていた。
変なやつだなこの男。仕事はできない、格好も変、なんかふっ軽、…のくせして、
人の心情にはいち早く気がつく。…教師としてはやっていけてるのか。知らんけど。

『学校の入学試験、みたいなのはあるんですか』

「うん、あるけど」

『模試とかは？転校とかしたことないからよく分かんないです』

「模試はないよ。面接だけ」

　うげっ、まずい。面接って苦手なんだよな…、ああいう大事な場であればあるほど失敗しやすい。
不安そうな俺を見たのか、小さく笑って話を続ける不審者。おい今笑ったか？

「…とは言ってもウチは宗教系の高校…っていう体だからさ～、そんな真面目な質問もないよ」

『方程式と回答が噛み合ってねぇんだわな、宗教系の高校なめんな。普通に真面目な質問あんだろ』

「そうなの？知らな～い」

　…やっぱり苦手だ。大雑把すぎる。教師向いてない。
こんな人にクラス…何人いるか知らないが、数十人を任せられているのだと思うと…。

　しかもスカウト式？色々考え始めればおかしい点しかない。
呪霊を祓う学校…まあそれなら普通の学校と違う面接内容か。だとしても普通の授業はあるのか？あの呪霊を見えている人がこの世にそんなに居るのか？

　世界は不思議だ…

『…寝ます、着きそうだったら起こしてください』

「ん、分かったよ。僕も寝たらメンゴ！」

　まぁ寝ないけど、とまたはっちゃける不審者。
名前を知っても不審者呼びすることを決めた。

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