第九訓 ページ12
高杉サイド
春…
庭に広がっていた見渡す限りの銀世界は色を変え始め、木々は少しずつ…枝の先一本一本を桃色に着飾り始める
そして時は流れ…庭に生えている木々の大半は桃色に包まれた綺麗な桜の木へ変わる
そんな季節を…人はなんというか。
そう…周りの奴らはこの季節のことをこう呼ぶんだ……
『兄様、A…結婚できるかな?』
《恋の季節》と…
数日前……←回想スタートにつきノーサイド
その日は、春らしくぽかぽかと暖かくて良い日だった
桂とAが松陽に頼まれて夕食の買い物に来ていた帰り道……
A「ねぇ、聞いた?○○さんが☆☆さんと結婚するらしいわよ?」
B「え?本当に!?」
C「けどォ、☆☆さんって**さんに暴行したって噂じゃなかったかしら?」
A「愛の力の前にそんなモノ関係ないわ!ですって!」
B「いいわね〜♪青春ね〜♪」
C「やっぱり結婚するなら、容姿端麗で運動もできる頭のいい人じゃなきゃね〜」
ABC《おほほほほほほほ!》
その話を聞いていたAは小首を傾げ、桂は納得するように深く頷いた
桂「うむ!あの人たちの言うことには賛同できるな!」
『小太兄?』
桂「A、いいか?お前も将来結婚する人はしっかり選ぶんだぞ?
顔が良く、運動と勉強が両立できていて、何より…お前に優しい男をだぞ!」
『う…うーん…わかった』
そして現在←回想終了につき高杉サイド
『…て、ことがあったの』
高「……そうか」
原因はヅラかァ!!
すると、Aは何か言いたげにモジモジしながら口をパクパクと動かしていた
まっ…まさかッ!
高「どっ…どうした?きっ…気になる奴でもいんのかァ?」
『ううん、小太兄が言うような人…兄様以外に全然思いつかなくて…
けど、兄妹は結婚できないから…A、結婚できないかもしれない…』
その言葉を聞いた瞬間、俺の中にあったドス黒い感情は一気になくなった
高「俺も同じだ」
『……同じ?』
高「ぁあ。お前以上に魅力的な女になんてあったことがねェ。まぁ、結婚する気なんてさらさらねェがなァ」
そう言うと、Aが俺に胸に飛び込んでくる
『結婚しちゃヤッ!』
高「だからしねェよ」
お前はずっと…俺のもんだからな
銀「A、俺はどうだ?」
桂「俺もいいぞ?」
高「ダメに決まってんだろォがァ!!」
『Aは兄様と結婚するからダメ♪』
銀桂高《……はっ?》
『えへへ♪』
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季奈乃 - この作品すごく面白いですね! 更新も頑張ってください! 応援してます!!!!! (2017年9月23日 13時) (レス) id: 937f71cb5a (このIDを非表示/違反報告)
香菜 - とても面白いです!これからも更新を頑張ってください!ほかの作品も作ってください! (2015年11月2日 17時) (レス) id: 39880b9d7b (このIDを非表示/違反報告)
信女(プロフ) - 面白いです!私も人に教えられるようなネタ持ってなくて…、初コメ失礼しました!更新頑張ってください! (2015年9月9日 6時) (レス) id: 58e33b6721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜☆ | 作者ホームページ:http://maru1215
作成日時:2015年8月24日 19時