祝☆標的200…ゲーム開始と風の衝突(後編) ページ45
続き・戦場side
頭から定春をどかしたAは頭から流れる血を拭い、引き気味に頬をひきつらせているカルミアを睨む
『……何笑ってんだ』
カル「……これが笑っているように見えるのか?というより、その血は大丈夫なのか?」
『のんきに敵の心配してくれんの?……優しい…』
カル「貴様のためではなく白蘭様のためだ。真面目に答えろ」
『ツンデレ乙。大丈夫に見えんなら、眼科をオススメするぜ?』
カル「大丈夫には見えないから問題ない」
淡々としたやりとりに落ち着きを取り戻したカルミアは、再び上空に張り巡らされたワイヤーに飛び上がった
カル「それで…飛べもしない貴様は、その犬を出した程度で何をするつもりだ?」
Aはひらりと定春に飛び乗ると…楽しそうに、企むように笑って、カルミアを見上げた
『確かに、俺も定春も飛べねェよ。けどな…』
Aは定春の毛を掴み、定春は前足で地面をかいて姿勢を低くする
四つの目が全く同じ色で、光で、カルミアを睨みあげていた
『そんな俺らでも、“跳ぶ”事はできるわァァ!!
定春ゥッ!跳べェェェェェ!!』
定「わぉおおおおおおおおおんん!!」
ダンッッ!!
Aの声に答えるように、力強く雄叫びをあげた定春は…言葉通り、地面を蹴りあげ跳んだ
普通に飛んだのであればたかが知れているそれは、定春の力が加わり想定外の強さを魅せつけた
地面から跳びあがった体は遥か彼方に跳び、空中に張り巡らされた凶器に何度も傷つけられながら…Aの手が捕えられていた己の刃を掴み取った
突然の行動に呆気に取られたカルミアだったが、所々に傷をつけたA達の姿に自傷気味に笑う
カル「あれだけの啖呵をきっておきながら、互いに傷だらけ……なんて愚かで、情けない」
『……ちゃんと警戒心は持った方がいいと思うぜ?』
カル「…なに?」
『じゃねェと、足元すくわれるぜ?…こんなふうに』
天に向かって手を突き上げたAが笑えば、その指先についた“二つの目の”リングに炎が灯る
その瞬間、藍色の霧が周囲に発生し、空中のワイヤーが丁度貫通しているかのように大きな岩がいくつも出現する
カル「コレは…幻覚!?」
『俺さ、風以外にも炎が出せるっぽいから、使わねェ手はねェと思ったんだけど、まだ初心者だから標的ねェとむずかったんだ』
カル「貴様…ッ!!」
『さァ…第2ラウンドを始めようぜ?』
さらり…と、Aは定春の頭を撫でた
標的201…風の形態変化と退く風(前編)→←標的199…ゲーム開始と風の衝突(中編2)
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アイ - とても面白いです!ついイッキ読みしてしまいました!更新楽しみにしてます (2018年11月29日 17時) (レス) id: d0f71e3ce3 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - はじめまして!銀魂もリボーンも大好きです!このお話、とても楽しいので私、応援しています!これからも頑張ってください! (2018年11月4日 9時) (レス) id: 7406046dda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜☆ | 作者ホームページ:http://maru1215
作成日時:2018年10月20日 23時