【ナルト→ワンピース】風雷姉妹の異世界航海記・新章《ドレスローザ編Ⅱ》 (ページ27)

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エピローグ:姉編ページ27

ルフィが“大海賊”の“大船長”へ不本意ながらもなってしまったその日、先程までの海軍とのいざこざが嘘のように沸き立っている

そんな私は、騒ぎの中心から少し離れた場所に座り、ちびちびと酒を飲んでいた…うっ、少し酔ってきたかもしれん

すると、ローの方を抱いたままゾロが楽しそうに近寄ってくる…あいつ、できあがってないだろうな？

虎「A！ゾロ屋をどうにかしてくれ！！」

ゾ「A～、飲んでるかァ！？」

『ああ、まァ…頑張れ』

虎「Σ他人事か！！」

そう言いながらも組まれた腕を外したローは、ゾロから離れるように私を挟んで反対側へと座る

虎「ゾロ屋はいつもこうなのか？」

『いや？酒には強いから早々酔わないし、普段は途中で寝る姿勢に入るからな…笑い上戸だったのかも知れん』

そんなことをぼやいていれば、早速眠くなったのか…私の首元に腕を巻き付かせ、肩に頭を乗せれば寝息が聞こえてくる

それがいつもはみんなが寝静まった頃にやっている事だったから、視線が向けられないかと少し恥ずかしくなる

虎「……ゾロ屋は…いつもこうなのか…？」

『まァ…ゾロは普段どこかしこで寝てるが、こうなるのは大体が宴の後だな。いつもってワケじゃない』

虎「…そうか」

それだけ言うと少しの間私達の間に静かな風が吹き、ふと…ローが口を開く

虎「A…ありがとう」

『…何がだ？』

虎「今回の事…お前がいなけりゃ、もしかしたら…」

『もしもの話なんてするな。嬉しくても悲しくても、今この現実だけが真実だ…それでいい』

虎「……ドフラミンゴが言っていた…お前の過去ってのは、俺には話せねェのか？」

『話してやってもいいが…いずれ、時が来たら話してやる
少なからず、こんな賑わいの席で話すような楽しい事じゃない』

虎「そうか…時とやらが来るまで、俺はお前にアピールでもし続けるさ」

『…ふふっ。勝手にしろ』

それだけ言って、どこか楽しそうな表情で去って行くローを見つめていれば…ぎゅっ…と、ゾロが私の首筋を抱く腕に力を少しだけ込め、頭をぐりぐりと肩に押し付ける

ゾ「A…」

『何だ…ゾロ』

ゾ「……好きだ…愛してる」

『…私も……愛してるよ、ゾロ』

賑やかな宴の一角にのみ聞こえる言葉だけで、心が満たされる…

これから先の戦いで、いくらでも傷ついてやる…

だから、この傷で…

ルフィを海賊王に！！

私は、この幸せと共に…叶えていく