【ナルト→ワンピース】風雷姉妹の異世界航海記・新章《ドレスローザ編Ⅱ》 (ページ18)

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第516話:姉編ページ18

続き

エースに頬をつつかれながら考えていれば、サボが突然私に頭を下げてきた
それはもう、土下座の勢いで…突然の事に私は驚きに停止する

サボ「ありがとう…！！２年前のあの日、あんた達がいなかったらエースは…きっと、死んでた！！
エースの命の恩人は、俺の恩人でもある！だから、礼を言わせてくれ…！！」

『いや、いらん』

サボ炎「「Σええッ！？」」

ええって…どんだけ驚いてんだよ

『言っておくが、私はルフィを手助けするために動いたのであって、エース(こいつ)を助けるために動いた訳じゃない
ルフィを助ける過程で、たまたま偶然助ける流れになり、こいつは生きるために猛威に抗った…それだけだ
だからこいつが生きながらえたのは…生きる意志を強く持ち、私達が動いた流れにうまく乗ったにすぎない。つまりこいつが勝手に生き延びただけだ』

それだけ言ってふんと顔を逸らせば、一味の仲間が何かにやにやと笑っていた

『…なんだ』

ロ「うふふ。A、耳赤いわよ」

『Σ何っ！？』

ロ「つまりAが言いたいのは、自分達がいなくたってエースは生き残ったはずだって、そういう事よね？」

『まぁ…』

ポカンと唖然としたような顔をしていたエースが、今度は苦虫を噛み潰したような顔でそっと…私の服の袖をめくれば、晒される輪っか状になった火傷のあと

それを見てさらに眉間にシワを寄せれば、そっと優しく…そのあとに触れる

と、いうか…

『くすぐったい…』

炎「あ、悪ィ…」

『悔いているなら気にするな。私自身の意思で動き、それによって招いた結果なんだからな』

そう言って指で額を軽くどつけば、エースは少し悩んだ後に無邪気な…ルフィと重なる満面の笑みを見せた

そうだ、お前らは…そうやって笑っていればいい

すると、サボが急に立ち上がった

サボ「…じゃ！帰る。顔も見れたし、礼も言うだけ言ったし…いいだろ？エース」

炎「ああ。A、俺はお前がどんな思いだったかは関係なく感謝してるんだ。親父の事も…
だからいつか、絶対に礼をする！」

『…勝手にしろ』

私がそう言えば二人は嬉しそうに笑い、それぞれ帽子を深く被り直す

サボ「ほんじゃ…ルフィにゃ手ェ焼くだろうが…」

サボ炎「「よろしく頼むよ」」

炎「出来は良くも悪くも、兄貴は心配なんだ」

フ「おう！！任しとけ！！」

『当然だ』

そうして踵を返したふたりは去って行き、静かになった空間で…寝息だけが聞こえ始めた