【ナルト→ワンピース】風雷姉妹の異世界航海記・新章《ドレスローザ編Ⅱ》 (ページ16)

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第514話:姉編ページ16

ドフラミンゴの元を去った後、壊れた町を歩いているとカナデ達が…仲間達の姿が見えた

その瞬間、今まで押しとどめていた感情が噴き出したように思考を覆って…自然と視線が足元に向いた

そんな私を心配して近寄ってきてくれたゾロに抱きついて、どうしても…今すぐにでもしてほしい事を耳元で囁いた

『ゾロ…キス、して？』

そう告げればゾロは真っ赤になって、否定しようとしたのか私を見やり…そして、私の真剣さが届いたのか私を抱き上げてみんなから離れてくれる

少し離れたところの裏路地に来たところで降ろされ、未だに顔が赤らむゾロと向き合う

ゾ「A…何があった」

『………された』

ゾ「あァ？」

『……きす…された……どふらみんごに』

いざ口に出すと、奴には悪いが予想以上に辛くて…つい言葉がうまく出なく涙声になってしまう

けれどしっかり言葉は届いたようで、ゾロは先程とは全く別の意味で顔を真っ赤にし、額には目に見えるほどの青筋を立てている

場違いなのはわかっているのだけれど、ああ…愛されてるんだなァなんて、嬉しくてたまらない自分がいた

『だから……その…くちなおし…して？』

ゾ「A……泣くほど、嫌だったのか」

『んぁ、当たり前だ！バカっ！！
だって…ファーストもセカンドも……ずっと…お前が、よかったのに』

ゾ「ファーストは、あの時…サニー号で俺が貰ってやっただろ」

『それでも、だっ！！』

そう、ファーストキスは２年間の修行期間を終えて集まった時、カナデとナミの策略で二人きりにさせられた時に…あげたのだ

だけど、それでも…

『ゾロ以外とのキスなんて、考えて…なかったんだよ』

少し俯き気味に告げれば、ゾロは何故かぐっ…と声をつまらせる

そして周りを気にするように見回した後、ぐっと…私を一気に引き寄せて、そして…

触れるだけの、キス…

あの頃には、全く想像もしていなかった幸せが…今ここにあった

『っ…ただいま、ゾロ』

ゾ「ぉ…おう。おかえり、A」