【銀魂】大切なものを護り壊す世界…2

第九十五訓 ページ4

Aサイド


とある日…


場所はあの…楽しい思い出がたくさん生まれた公園
Aはそこのベンチに座って、ただただ空を見上げていた


神楽ちゃんやソーゴ…自ら縁を切った人達に合うかもしれない危険性があるのに、なぜここへ来たのか…それはAにもわからない


けど…もし会えたとして、神楽ちゃんをあんな目にあわせたAは、どうしていいのか…



「わん！」

『……んぇ？』



突然横から聞こえた声に首を動かすと、謎の温かさと共に視界が真っ暗になった



『え、な、なに…これ！？』

「よくやったネ！定春ゥ！！
もういいアルヨ、ペッてするヨロシ！」



そんな声が聞こえて、Aが驚いている暇もなく視界が明るくなった
そして正面には、あの日に突き放した赤い色…



「久しぶりアルな…A」

『かっ……神楽…ちゃん』



Aを見下ろす神楽ちゃんの目が、責めているように見えておもわず目を逸らした



『…A…あんな事に…なるなんて…夢にも…思わなくて…
…手紙…銀兄に渡して…読んでくれた…？あの内容…Aの本心…』


そう…アレは、嘘偽りないAの気持ちを書いた手紙


だけどもし…わがままを言ってもいいなら…


Aは……



『…Aは……神楽ちゃんと…ずっと……友達で…いた…かっ…たっ…』



途中で涙がにじんできて、声も視界も歪んで…


けれど、一切反応はなかった


わかってたことだけど…辛いなぁ…



『……ダメでも…伝えられて…よかった』



手紙では伝えきれなかったAの思い…押し付けるような形ではあったけど、伝えられてよかった


少し晴れた気持ちで神楽ちゃんに背を向け、船に帰ろうと歩き出した時…


ドンッ！



『Σうっ、えっ！？』



突然、背後から衝撃を受けた


背中にはAの背中全体に感じる暖かさと、空から隠すようにかかった紫っぽい影…



『……神楽…ちゃん？』

神「お前…ほんとバカアルな」

『Σぇえ！？』

神「確かに、私はAに騙されてすっごい嫌だったネ
けど、お前はこうして謝りに来た…それだけで充分ネ」

『でっ…でも…』

神「だってじゃないネ！言ったロ？
どんだけ遠い場所で、どんだけ長い間会えなくても…私たちはずーっと友達だって！！」



その言葉が嬉しくて…また涙が流れた



神「まったく、Aは泣き虫アルなァ」

『ふぅ…ぇ…っ』



頭を撫でてくれる神楽ちゃんの優しい手に、安心しながら泣き続けていた


続く

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