五十話 ページ17
闇の中で花の香りがして目をさますと…
晴れ渡った空の下…広大な花畑にいつもの精神世界での姿で立っていた
風で花びらが舞う中…さっきまで誰もいなかったところに金長髪で空色の目の女の人と藍色のパイナップルヘアーで同色の目の男の人が、楽しそうに笑い合っていた
そんな様子を眺めていると、女の人が私の存在を確認すると、男の人を置いて歩み寄ってきた
『……あ…あの…』
「私の精神世界にいらっしゃい…柊Aちゃん」
『ど…どうして…私の名前を？』
「私はエレナ…初代ボンゴレファミリーの月の守護者…今も貴女の持つ月のボンゴレリングに宿っているの」
『エレナねぇ…あっちの藍色のパイナッポーヘアーの人は…』
そう聞いてその場から動かない男の人を指さすと、エレナねぇは急に笑い出した
『ふぇっΣ(・□・；)！？』
エ「ふふふっ…彼は初代ボンゴレファミリー霧の守護者のデイモン・スペード…私の幼馴染なの…
だけど…彼もまた…闇に囚われている…でもね…きっと…彼の闇も彼らが…今の十代目ファミリーが…貴女が照らしてくれる…そう信じてるわ…」
『……でも…私にそんな力は…』
エ「大丈夫…貴女は”この世界に愛された存在”…
貴女には月が…全てが味方してくれる…
自分の力と…ファミリーを信じて」
その言葉を聞いた途端、私たちの間に強風が吹き荒れ再び意識を失った…
闇の中で…ザンにぃがおじいちゃんに拾われて、わがまま放題で育ち、血の繋がりがないことに絶望したザンにぃの想いが入り込んできた
再び目をさますと…目の前に恭にぃの顔と横抱きの感覚、ベルとマーモンとスクにぃがいて、すぐ後ろには血まみれのザンにぃが倒れていた…
私は…まだすこし眠いまま、恭にぃの服を引っ張った
恭「？…小動物？」
『恭にぃ…降ろして…ください』
そう言うとゆっくりと地面に降ろしてくれて、ゆっくりとした歩みでザンにぃの近くで、力が抜けてへたり込んだ
そのまま、手のひらをザンにぃの上にかざすと…おじいちゃんの時のように手のひらに銀色の炎が灯り、ザンにぃを包み込んだ
X「……同情は…いらねぇ…」
『……今回の…ことは…おじいちゃんも…ザンにぃも…どっちも悪いです…
だから…どちらにも…傷ついて…欲しく…ない…で…す…』
そう言った瞬間…ギリギリ保たれていた意識が完全に途切れて…再び闇の中に意識を沈めた…
終戦と月の意志ーー
(だって…私にとっては二人とも…)
(大切だから…)
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しるふ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています！ついにチョイスですね！更新楽しみにしてます！頑張ってください！！！ (2015年2月27日 22時) (
レス) id: 7543b7678c (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - とても面白いです！更新頑張ってください。 (2015年2月26日 19時) (レス) id: 728bbb9f7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十六夜☆ | 作者ホームページ：http://maru1215
作成日時：2015年2月15日 22時
