《35》スカウト ページ38
「夏油傑くんだね」
…誰。
私は、部活終わりに真っ暗な住宅街で傑に遭遇し、
二人でぷらぷらと帰っていたところだった。
すると、イカついおっさん…パンダ抱いてるおっさんに、
立ちはだかれて話し掛けられる。
…この人、傑の名前をフルで呼んだ。
不審者。
そう判断した私は、傑の学生バッグの端を掴んだ。
棒立ちになっていた傑が、私に気付いて、私に笑い掛けた。
「…A、大丈夫だから」
『…ん』
そう私に言うと、傑はバッグを握る私の手を、
自分の手と繋ぎ、下に降ろしてぎゅっと握った。
そのまま、傑が警戒心を剥き出しにして応える。
「…どちら様ですか」
「君に用があって来た。
否定しないということは、肯定すると捉えていいね」
「どうとでも。
…ただ、少しでもこちらに危害を加えるようなら、
その瞬間に110番に電話をします」
「…分かった、危害は加えないと約束しよう」
私を庇うように立って、冷静に話す傑。
おっさんは、一歩後ろに下がって話し始めた。
「単刀直入に言う。
君はあれが見えているね、素質がある。
……呪術高専に来ないか」
「…どれのことですか？あれって」
「…すまない、呆けても無駄だ。
君に関しては下調べがついている。
君は呪霊を取り込める。そうだろう？」
『あれ呪霊っていうのッ…ムグ』
「なにか言った？A」
『…いっでまぜん』
あのウヨウヨしてるやつ。
傑も見える、そう知ったのは、僅か1ヶ月前だ。
傑は、それが見えるから、自分が喋り掛けられてることを察して、
私の口を塞いだのだ。
傑のはからいに感謝して、口を噤んだ。
「…？
…まぁいい、君には才能がある。
人を救える才能がな」
「…人を、救える」
「日常的に起こる不可解な事件は、
かなりの確率で呪霊が引き起こしているものだ。
呪霊を祓う才能があるのは、本当に限られた人間だけだ」
「…私にも、出来るんですか」
私は首が捻れそうになるほど傑を見上げた。
…あの、あの傑が乗り気だ。
あまりこれと言ってこだわるものがない傑が。
私は握られる手を、少し強く握った。
傑がこっちを見る。
私は笑った。
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?(プロフ) - だいぶ過ぎてしまいましたがお誕生日おめでとうございます!!続編嬉しいです速攻見てきます!🥲 (2月11日 18時) (
レス) @page50 id: 0539db3d38 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 空気。さん» ご本人様！爆笑 コメント見た時1人で、ですよね！とか叫んで、兄に心配されました笑 あのコメントにめちゃくちゃ助かりました！笑 無理どころか、好きなエピソードが多すぎて指捗りまくりです💪 ご愛読ありがとうございます、これからもよろしくお願いいたします！ (2月5日 9時) (レス) id: 14d683d60f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 白うささん» 遅くなりまして本当に申し訳ございません(-_-;) シメなので、七海とかも出してみようかなー、と制作を練っております…！！ 誕生日ありがとうございます！笑笑 白うささん、いつもご愛読ありがとうございます…！これからもご愛読お願いします…！！ (2月5日 9時) (レス) id: 14d683d60f (このIDを非表示/違反報告)
まる - Aliceさん» ありがとうございます😭 今年は現実が忙しすぎてあんまり祝ってもらえなかったので嬉しいです…！😇 更新頑張ります！！ これからもどうか、ご愛読お願いいたします…！ (2月5日 9時) (レス) id: 14d683d60f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 夏斗さん» 夏斗さん、いつも本当にありがとうございます！笑 なんの偶然か、悟大好きな私の誕生日が傑の誕生日とバッチリダブるという…笑笑 更新頑張ります💪🏻💪🏻 これからもご愛読お願いします…！ (2月5日 9時) (レス) id: 14d683d60f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御手洗ネコ | 作成日時：2024年1月9日 9時
