特級教師、最強泣かせたってよ。【呪術廻戦】

《34》通常運転 ページ37

しかし、いくら非が悟にあるからとはいえ、



今回冷たくしすぎた気もする。



悟の背中を擦りながら謝った。







『ごめんね』



「…僕が悪い、Aは、悪くない」



『…喧嘩両成敗、どっちもどっち。



…ほら、今日からいつもの体制でしょ、



今日の任務はどこで何時終わり？』



「…埼玉、21時」



『迎えは？』



「…来てほしい」



『分かった』







今日からはちゃんと、いつも通り私より少し遅く終わる悟を迎えに行こう。



そう思った。



私を抱き締めたままの悟の肩を持って引き剥がす。



目の前に、恐らく布団もかけずに寝てたがゆえに、



寒さで白い顔に赤みがさしている、



涙と鼻水で酷い有り様の悟が出てきた。



イケメンも泣いたらこうなるのかと思うと、



…正直めちゃくちゃ面白くて、爆笑してしまった。



涙がこぼれまいと、必死に袖で頬を拭う悟の手を止める。







『バカバカバカ、そんなに擦ったら肌荒れちゃうでしょ』



「いい、…Aに情けないとこ見せちゃったからもうなんでもいい」



『だめ、折角肌綺麗なんだから大事にしてよ』



「…ん」







そばにおいてあったティッシュをぽんぽんとして涙を拭き取る。



悟が、いつもの軽薄な笑顔ではなく、少し恥ずかしそうに、



照れたように眉を下げてくすっと笑った。






『…可愛い』



「Aが可愛い」



『悟も可愛い』



「A大好きだよ」



『知ってる』



「…Aは？」



『はいはい、大好き大好き』






…ここに表記しておこう。



これが通常モードだ。

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