特級教師、最強泣かせたってよ。【呪術廻戦】

《30》森本の恋バナ ページ33

GBG任務終わったらでいいから、夜蛾センの部屋来てほしい、






…なるほど。



私は妙に納得して、運転席で爆睡する森本を揺り起こした。






『…森本』






…起きない。



そこで、致命的なことを思い出した。



…森本、めちゃくちゃ寝起き悪い。



っていうかその寝方だと、運転席の頭部分にオルバのワックスつくぞ。



森本、森本と名前を連呼する。



身を捩ったのを見て、慌ててチャンスだ、と叩き起こした。







『森本、起きて、任務いかないと』



「…！！」







森本が跳ね起きて、私の頬をペタペタと触った。



寝起きは何度も見てきたが、そんな事をされたことは今までになく。



恥ずかしい、とかびっくり、とかっていうより、怪訝そうな顔をしてしまった。






『…ど、どうしたの森本、疲労で気が触れた？』



「…良かった、生きてた」



『待って何の話』



「……色々間違えて姐さんが旦那さんを打って、



連射による反り弾で姐さんが死ぬ夢を見ました」



『どういう脳してんの森本』






まぁ悪夢のせいで寝起き良かったからよし。



私は悟からのLINEを森本に見せた。






「…なるほど。じゃあ急がないとですね」







森本はそう言ってそっと微笑んだ。



…恋愛感情抜きに、森本は本当に良い男だと思う。



典型的なスパダリだ。



補助監督という点ではマキシマイザーでもある。



完璧な男だ。



いい女の子と付き合ってほしいなんて思った。



そこで、こんな質問をした。







『…ね、森本』



「はい、なんですか？」



『森本ってさ、好きな人いるの？』






そう聞くと、森本の顔がサァーっと赤くなった。



…えっ？図星？



嘘だろ、冗談のつもりだったのに。







『いるの！？誰々！！』



「あっ、姐さんの手前でする話じゃ、」



『その姐さんが、その話を聞きたいのよ。



誰？』





私は目を輝かせながら聞いた。



返答に困惑することを知らずに。

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