特級教師、最強泣かせたってよ。【呪術廻戦】

《29》外見 ページ32

森本は、女の子の腕をそっと離して、少し眉間にシワを寄せた。



森本は少女漫画でいう、



ヤクザのイケメンハイスペ若頭のような見た目をしているがゆえ、



……普通に怖い。



女の子は泣きそうになって、特級なんてやめてしまえ！！



と叫んでどっかに走っていった。







「…遅くなってすんません、姐さん無事ですか？」



『うん、ごめんね、ありがと。



…あれ、真希ちゃんたちは？』



「先に行けるから行っておくよとか言って、



姐さんが暴言吐かれてる間に祓い終わっちゃったらしいっす」



『…優秀過ぎるのも問題ね』









最初の1週間、こんなん続きだった。



ひと任務につき2人くらいには殴られ、3人くらいには引っ叩かれ、



5人くらいには暴言を吐かれた。



…結局のところ、全部全部、森本が助けに来てくれている。



森本が来てくれるからこそ、反論しないでいられる。



ありがたい。



森本と連れ立って、真希ちゃんたちを追った。








『……まさか、本当に全部祓ってるとはね…。



これ、一級案件よ』








びっくりした、残穢が異常に強いからとはっきり見れば、



一級相当の気配がした。



森本の口がパカッと開く。







「授業、終わりだろ？Aさん休めよ」



「A、隈酷すぎて不細工だぞ」



「しゃけ、ツナ」



「…なんか、僕のせいですみません、本当に、休んで下さい、」







なんて出来た生徒だろうか。



私は微笑んでお礼を言った。



…その後、森本の車にて爆睡していれば、



起きたときには夕暮れだった。



…携帯には、一件の通知が来ていた。

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