特級教師、最強泣かせたってよ。【呪術廻戦】

《28》外見 ページ31

教室に戻り、事情をざっと説明した私は、



生徒四人を連れて任務に出ていた。



すると、向かう原宿の町中で、肩をぐっと掴まれた。



真希ちゃんが呪具を持ったのが分かったが、手で制した。



…森本もいない。



諦めて、私は全身に力を入れた。



躱せずに暴行を受けても良いように。



そのまま、私は肩に置かれた手の手首をぐっと掴んだ。







『…どちら様ですか？』







そう言って、振り返った瞬間にビンタされた。



…やっぱりか。








「A！！」



「Aさん！！」



「こんぶ！！」



『やだ、大丈夫よ。



こっち来ないで、先に森本と行ってて』







平手打ちね。



ヒリヒリとする頬を知らないフリをして、



掴んだ手首をそのままに振り返った。








「…っ！！なに善人ヅラしてんのよ！！」



『…すみません』



「五条特級術師泣かせたのあんたでしょ！！



なに逃げ回ってんのよ薄情者！！」



『…大変申し訳ありません。



逃げてるつもりはなかったのですが』








どんなに怒鳴られて、キレられて手をあげられても、



私はやり返さない。



笑顔で困り眉を作り、ひたすらに謝った。



文句を全て肯定し、謝罪を続けること3分。



相手がキレた。








「実力も伴ってないくせして特級な意味がわからない！



っその、飄々としてる態度がムカつくっつってんのよ！！」







そのまま手を振りかぶられる。



反射で目を瞑ったが、手が私に届くことはなかった。



目をそーっと開ければ、金髪のオールバックに、



身長185cmの小顔スーツ塩顔イケメンが目の前に立っていた。



女の子の腕は、その男にがっしりと持たれている。







『…森本』







私は、目の前に立つ男の名前を呼んだ。







「…すんません、姐さん、遅くなりました」






森本はそう言って、顔に飛び散った呪霊の一部を拭った。

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