特級教師、最強泣かせたってよ。【呪術廻戦】

《25》極道と薄情 ページ28

悟と喧嘩したと言って、夜蛾セン伝で、悟から2週間授業をしない、



という話を聞いていたのに。



意味分からん。



私はピシャン、と音がするほどドアを勢いよく開けた。



そこには、いつも通り学長席に座る夜蛾センと、



ソファに座って、ふんぞり返りながら目隠しを片手で外し、



もう一方の片手でお煎餅を持って、



何故かお煎餅にガンくれている悟が。



ピキッと来てたのにプラスでイライラが割り込んできた。



ふたりとも首だけこっちを向いたので、口を開いた。







『起立！！』







2人は慌てたようにピシッと立った。




その二人の前に立って、私はもう一度口を開いた。





『2人共報連相知らないわけ？いい大人だよね？』



「…知っている」



「…知ってます」



『じゃあやってくれませんかねぇ？』



「「すいません」」






大男二人のなっさけない姿をどうして見なければならないのか。



溜め息を吐いて、ポスっと座った夜蛾センの前に立った。







『夜蛾セン、聞いてた話と違う』



「逆にお前、なんて聞いてたんだ」



『これから2週間近くは私が授業をしないといけない』



「飛んだ大嘘だな。誰から聞いたんだ」



『夜蛾セン』



「……おぅ」









夜蛾センと若干気まずい空気が流れる。




理解が追いつかなかった私はもう一度聞いた。







『…聞いてた話と違うし、なんでそれを教えてくれないの、センセ』



「本人に聞け」



『本人って言ったって…、



悟、LINEくらいできるよね？』



「………ん」



『ずっとこれだよ、喧嘩してんだってば。



意味分からんわ。



で、どういうこと』



「戻る」



『なにが』



「悟が」



『なにに』



「授業に」







話がうまくいかないってなかなかだ。



一方の悟は、目隠しをして大人しく起立していた。



てか今更だけどグッドルッキングガイってなに。



グッドなルッキングのガイ？外見いい男ってこと？



それはそうだけど、そういうことじゃない。



むっかつくー。








「まぁそんなわけだから明日からゆっくり寝ろ」



『どんなわけよ』



「そういうことだ」



『どういうことよ』



「戻る」



『なにが』



「悟が」



『なにに』



「授業に」







…話の収拾がつかない。



私は頭を抱えた。

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