エイト×キャンジャニ (ページ10)

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今日は文化祭。
マルと会わなくなってもう10日、かぁ。

はぁ…ミスコンの控え室に行かなきゃ。
安子も居るんだよね、少し気まずいな…。
あの時のマルの冷たい声が頭に響いて胸が痛む。

ミスコン控え室の貼り紙があるドア。
あ、ここか。
深呼吸して、扉を開けようとすると…。

「倉子ちゃん！！」
ってその手を掴んだ人は…。

「…マル！？」
えっ、何で？どうしたの？

「行くで。」
って低い声で呟いて、私を引っ張って控え室からどんどん遠ざかる。

手首に伝わるマルの体温と力強さ。
それだけが伝わる。
頭がパニックでむしろそれしかわからない。

どれくらい歩いたのかな。
空き教室に入って、やっと腕を離された。
そして向き合って、見下ろされる。

「ミスコン、棄権して。」
何？全然意味が分からない。
なんでこんな事…？

あ…安子のライバルを減らしたいから？
そんなに安子の事を…？
苦しい…苦しいよ。

「っ…何で？大丈夫だよ…私が出ても安子ならきっと優勝するから…。」
お願い…！
そんなに安子への想いを見せつけないでよ…。

「安子ちゃん？何の話？」
って苦しい私とは全然違うマルのとぼけた声についカッとして気持ちをぶつけちゃう。

「安子に優勝してほしいんでしょ？マルは安子が好きだからっ！だから…私が邪魔なんでしょ？」

マルは安子が好き。

言葉にするとやっぱりキツくて泣けてきちゃう。
あーあ、こんな顔じゃやっぱりミスコンは無理かぁ。