検索窓
今日:6 hit、昨日:5 hit、合計:23,028 hit

あの日の村上さん ページ2

ここ最近、信ちゃんと一緒にいてもふっと意識がどこかに行ってしまってると感じることがあった。

忙しくて疲れてる、という感じじゃなくて。

最初は苦虫を噛み潰したような表情が多くて、最近はどこか遠くを見ているような。

でも、私に弱音を吐くことなんて滅多に無いから私からも何も聞かなかった。

一度だけ。

「なぁ、A。」
「…人生って何が起こるか分からへんな。」

と、私を抱きしめながらあまりにも優しく切ない声で囁かれた事があって、何も応える事が出来ずに信ちゃんの背中に腕を回して二人の体温が溶け合うまで抱き合うしか出来なかった。

信ちゃんの抱えている感情が悲しみなのか寂しさなのかはたまた怒りなのか、想像はつかないけれどその感情が少しでも溶けますように、と願って。

それから少しして、目に飛び込んできたネットニュース。

“渋谷す ばる関ジャ ニ∞脱退”
という衝撃的な文字。

いつもだったらそんなわけないと軽く受け流すけど、最近の信ちゃんの様子を思うとやけに鼓動が早くなってくる。

そして、信ちゃんから届いたメッセージ。
“日曜の夜、会いたい”
“マンションで待っとってくれるか?”

日曜にきっと何か重大なことがある。
そう予感せずにはいられなかった。

2→←作者より※必読



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
218人がお気に入り
設定タグ:関ジャニ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2018年7月29日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。