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「ああ!でもやっぱりイケメンっぷりはフツーじゃないかな?」
「こんなシュッとしたひと私の周りには居ないですもん!」
「ふふっ。俺、シュッとしてる?」
「すっごくしてる!」
「じゃあ、Aのタイプ?」
「えっ…。」
うわ…顔真っ赤やん。
いじめたくなってまうわ。
「ほら。よく見て?」
そう言ってAに顔を近付けると、涙目で困り顔なんがめっちゃ可愛くて、いじめたつもりが俺の方が自分を見失ってしまいそう。
「タイプ…です。」
ほら…そんなん言われたら止まらんって。
Aの頬に手を添えて顔を少しずつ近付けると固く目を瞑って…。
オデコをコツン、とくっつけた。
「いっ…た!」
「ちゅうされると思った?(笑)」
「あ、して欲しかったら今からでも…。」
「もう!そんなこと言ってません!」
怒って腕組みしてソッポ向いとる。
これでええ。
さっきの目を瞑っとったAは無理やり俺を受け入れようとしとるみたいで、どうしても踏み出せんかった。
無理に俺の彼女でおろうとしとるんかな…。
「ごめんな…。」
つい、声に実感こもってもうた。
本気で謝っとる俺に驚いたAがこっちを見て、悲しそうな顔をした。
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作者名:葵 | 作成日時:2017年5月26日 5時