続・最後の恋（緑） (ページ34)

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「えーっ！嘘でしょ？」
「私、大倉さんにそんな偉そうな態度取ってたんですか？」

もちろん嘘やけどさ(笑)
めっちゃ驚いてるん、おもろいな。

「せやで？尻に敷かれとったもん、俺(笑)」

「本当に…？」
「えー…何かショック…。」

しょぼーんとして、ホンマに落ち込んでるやん。
ちょっと可哀想になってきてもうた。

「嘘やで？」
「いっつも優しくて可愛いAやったよ？」
その上、ちょっとだけお調子者なんも可愛いくてな。

そう言って軽く手を握ってみる。

うわ…めっちゃドキドキする！
仕事でキスシーンとかあってもここまで緊張せえへんで？

Aもすこしビクっとした感はあったけど、俺の手に包まれるまま二人の体温が溶け合っていく。

これがもし付き合う前とかやったらかなりテンション上がるやつやんな？

けど、今の状況やと嬉しいような切ないような何とも言えへん気分になんねん。

寂しいなぁ…。
2人でおってこうして手も繋いどるのに。

Aはどんな気持ちなんやろ？

窓の外の景色に目をやっとるからあんまり表情は分からへんけど、せめて嫌な気持ちになっとらんとええな…。

この手を離した方がええのか離さん方がええのか、目的地に着くまでぐるぐる考えたけど、結局俺にはよう分からんかった。