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「Aさん、誕生日のお祝いで乾杯してほしいんやけど…。」

「乾杯?…もちろん!全然いいよ!」
「あ、でも大倉くん車だよね?」

「そう。…やから、Aさん家…。」
「泊まったらアカン?」

今、想いが実ったばっかでがっついとるわけちゃうねんで?
けど、明日はAさんの店は定休日やし、何より誕生日に少しでも長く好きな人と過ごしたいやんか…。

「うん。…いいよ。」

真っ赤な顔をした君のか細い声。
思わず抱きしめて俺の中に閉じ込めた。

「めっちゃ嬉しい…。」
「Aさんと誕生日過ごせるなんて夢みたいや…。」

「大倉くん、大げさ(笑)」

やっと笑ってくれた。
俺の胸の辺りにかかる君の息がこそばくて、頬を包んで上を向かせると、俺らは初めてのキスをした。

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作者名: | 作成日時:2017年5月26日 5時

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