エイト集めました（短編） (ページ41)

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月曜日のランチタイム。
今まで怖くて聞けなかったサキの好きな人を思い切って聞いてみた。

「サキって、好きな人…いるの？」

「えー？急にどうしたの？」
「何か恥ずかしいな。」

「…いるよ。社内の人。」
「大学の頃から好きだったんだけど、やっと最近になって近付けたっていうか…。」

個人名こそ言わないもののそれはまさしくヤス君としか思えなくて、両思いなんだなって確信する。

「Aは？いるんでしょ？」
「え…っと…。」

「同じひとだと思うけど、お互い遠慮無しね？」

可愛くきっぱりと言うサキは、芯も強くてやっぱりヤス君とお似合いだなぁなんてこんなときでも思っちゃう。

見た目の可愛らしさとのギャップが抜群で、本当に嫌になっちゃうくらい勝ち目のないライバルだな。

きっと2人が上手くいってもサキとは気まずくならなそうな気はするからそこだけは救いかも。

だけど、これからもこっそりヤス君を心の中で想い続ける事も親友に対する裏切りになっちゃうのかな。

でも、いいよね？
そんなにすぐ忘れられるわけないし、誰にも言わずに胸に閉まっておけば。

ヤス君みたいな素敵な人を好きになれたこと、やっぱり良かったって思えるから。