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「あっ！信ちゃん、そういえば試合は？」
今日は大事な試合の日。
こんな所に居る場合じゃ…！
「ええねん。」
「今日の試合は出れんって前から言ってあったから。」
どーゆーこと？
試合に出ないって…。
「今日は俺らが付き合い始めた記念日やんか。」
「やから、Aと2人でデートしようって…。」
ちょっと恥ずかしくなったのか、視線を逸らす信ちゃんの顔が涙でぼやけて霞んでいく。
「その用事何とかならんか？」
「その日は大事な…」
あの日の電話の内容を今になって思い出した。
試合の為じゃなく、2人の記念日だから言ってたんだ…！
「ごめっ…。信ちゃん…。」
「せっかく考えてくれてたのに…私…っ。」
「ええよ。」
「おかげで初めてAの部屋にきた記念が増えたやん。」
ドヤ顔の信ちゃんに心が救われて、釣られて笑顔になれる。
ねぇ、今度からは堂々と応援していいかな？
こんな素敵な彼氏に愛されてるんだから、私だって捨てたもんじゃないって。
もう、誰に何を言われても平気。
信ちゃんだけを見てるから、ずっと輝いていてね♡
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作者名：葵
| 作成日時：2017年4月22日 8時
