エイト集めました（短編） (ページ25)

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何も悪くない隆平をどれだけ傷つけてしまったんだろ。

全部私の身勝手な嫉妬心だし、劣等感。

優しくてかっこ良くて仕事も出来てみんなの人気者。

そんな隆平に釣り合ってない自分に自信が無くて、隣にいる資格なんて無いって。

自分磨きもせずに。

いつまで隣にいられるか不安で不安で、そのイライラを隆平にぶつけて…。

もう本当に終わりかもしれない。

「きっと錦戸の言った事は特に気にしてないと思うから大丈夫だよ。」

「…そっか。マル優しいもんな。」
「でも今度顔見てちゃんと謝るわ。」
「何があったか知らんけどお前も元気出せよな。」

「うん…。」

私も謝らなきゃいけない。
それで、別れる事になってもちゃんと受け止めなきゃ。

隆平のマンションのスペアキーを手に取って、これを使うのも今日で最後かな、なんて。

私の思い出の中の隆平はいつだって素敵なのに、彼の思い出にいる私は…。

もっともっと努力すれば良かったなんて、今更後悔しても遅いけどね。

最後ぐらいはいい彼女でいたいな。