わたしの王子さま。＊ 短編集

中田翔 ( 大人と子供 ) ページ1

．

俺の彼女は 小さい時に親を亡くした

『んー...』

「何してるん」

『数学。三角関数が解らなくって。』

「さ、さんかくかんすう...」


だから一緒に暮らしてるんだけど、


「なあ、俺今日OFFだしゆっくりしようや」

『勉強しなきゃだしー』

「俺、さんかくかんすう？に負けてるん？」

『そんなことないよ』


俺のOFFくらい一緒にゆっくりしたい。


「お前さ、」

「制服のスカート短すぎとちゃう？」

『...翔には関係ないもん、』

「あ？お子ちゃまはもっと長いのが似合う」

『お子ちゃま...』

泣き出しそうなA

そんな空気にイライラして、タバコを咥えて火をつけた。

そんな俺に気づいたのか、

『しょう、ごめんね。しょうにちょっとでも大人っぽいって思って欲しくて、スカート切ったの。いっつもお子ちゃまお子ちゃまって言うから』

そう言ったA


...そうだったのか

「ごめんな。でも無理に大人にならんくても、俺はAが大好きやで」

『うん、知ってる。笑』

「ほかの男にそんな可愛いとこ見せんなよ」


そう言って彼女を抱きしめた



( これからはお子ちゃまって言わないでね )

( 気が向いたらな )

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