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数日後、登校して教室の扉を開けた先には何故か黄瀬くんがいて。ずっと探してた？あたしを？なんで？？？てか待って周りの視線が痛すぎる…！移動を提案すれば快諾してあたしの手を引きどこかへと向かう黄瀬くん。どこ向かってんのこれ…。
｢ここならええやろ、人もおらんし｣
｢いい、けど。なんでいるの？｣
｢え？いやだから探してたんやって！｣
｢や、意味わかんないなんで？｣
｢お礼言いたくて。名前も教えてくれんかったし｣
｢尾崎華！これでいい？もう戻る！！｣
｢え、いやちょっと待ってや！俺もっと話したいねん｣
いや何をだよ。モテ男の君と居たら周りの女子の目が痛いんだって。
｢俺、先輩と仲良くなりたい｣
｢…は、ぇ…？｣
｢連絡先教えてくれへん？｣
｢な、や、ぅえ｣
｢何言うとるか分からんてwほら、スマホ貸ーして｣
気づけば教室に戻っていたしLIMEには黄瀬くんが追加されてた。なんならメッセも来てた。
部活ちょっとの間休むことなったから暇やねん、遊び行こ
友達誘えばいいじゃん！？なんであたしなん…！？？断りの返事をしようと文字を打ってる途中であのわんこみたいな黄瀬くんの顔が浮かんで…つい許諾してしまった。
いいよ
｢〜〜っしゃ！｣
新しくLIMEに追加された尾崎華の文字と、放課後のデートのお誘いへの返事。ちょっと気だるそうな、でも優しくはにかむ先輩の顔が鮮明に頭に浮かぶ。はー、かわえ。
やっぱほら、俺ってば部のエースじゃん？多少痛くても無理してでも隠し通さなきゃって思っとった。俺にはこれしかないし、みんなが期待してくれてるから。でも...先輩の話聞いてそれじゃあかんなって。病院の先生にももうちょっと無理してたら一生使えんくなってたって言われた。もしあのタイミングで行ってなかったらと思うと、正味ゾッとする。
(先輩のおかげや)
あの可愛らしい先輩のおかげ。あのおかげで俺は救われたんや。...可愛かったなぁ。や、俺意外と女は苦手で追っかけてきた時は警戒しててんけど。唯一。俺の動きがおかしい事に気づいてくれた人。ずっと俺の事を見ててくれた人。そう思ったらなんか、なんかな。心臓がぎゅってなってしんどくて、あ、これ俺この人好きになるわって思ってん。
｢華先輩...｣
押されて押されて押されまくった華が自分の気持ちに気づくまであと＿＿＿
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作者名：みひろ | 作成日時：2023年3月7日 10時
