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女の子にぺこりと会釈し、私は席を立つ。
喉なんて渇いてない。むしろまだコップにジュース入ってる。
でも、婚活パーティーだしなぁ。
……相手……。見つけなきゃいけないんだよなぁ。
今優斗何してるのかな。きっとスマホでゲームでもしてそう。
なんてボーッとしながら歩いていたら。
「あ……！」
肩と肩がぶつかると同時。お腹の方に、冷たい感覚。
ピンクのドレスが、紫に染まる。
一気にぶどうの香りが広がり、何が起こったのかもわからず言葉が出てこない。
さらには裾をつたい、ストッキングまでをも濡らす。
「……ごめんなさいね？」
全く反省する気のない高い声。
『してやった』と、満足そうに笑う彼女の顔は。
────「あ、あの……！瑞稀くん、少しお話したいんだけど……」
「あー、ごめん。また後でね」
さっき瑞稀に、断わられた女の子。
私をつま先から髪まで、舐めるように見ると。
聞こえた舌打ち。思い切り踏まれた足。
そのまますました顔で、私の横を通り過ぎて行って。
……わざとだ。私にぶつかるために、並々注いだコップ持ってたんだ。
陰険なことしてんじゃないわよ、あの腹黒女。
フツフツと沸いてきた怒り。追いかけようとした瞬間。
右足に鈍い痛いみが走り、そのまま膝がガクンと崩れ落ちる。
「きゃっ……！」
小さな悲鳴と一緒に。みっともなく、大勢の人の前で転ぶ。
汚れたドレス。汚れたヒール。おまけに毛先にまでかかっていたみたいで、しっとりとまとまっていて。
一気に注がれる視線。耳まで真っ赤になって、まるで脳内が痺れたような感覚になる。
「大丈夫ですか！」
「……ありがとう、大丈夫」
見知らぬ男の人が、手を差し出してくれたけれど。
プライドが邪魔をする。こんな姿晒して、平気でいられるワケがない。
なんて日だ。
こんなとき優斗がいたら。優斗がいたら。
私は優斗がいないと。本当に何も出来ない。
噛み締める唇。嫌だ、何泣きそうになってるんだろう。
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すず - 瑞樹くんしんどいよーーーーー好き (2019年8月24日 0時) (
レス) id: 580bd29777 (このIDを非表示/違反報告)
みんみ(プロフ) - れなさん本当に大好きです( ；；) (2018年4月14日 12時) (レス) id: 8cf3e1b822 (このIDを非表示/違反報告)
りみるく(プロフ) - 柚葉さん視点の瑞稀くんとのお話が見てみたいです！ (2018年3月30日 21時) (レス) id: c4887ae4b8 (このIDを非表示/違反報告)
れなさん(プロフ) - ねるちさん» ねるちさんこんにちは！いつもありがとうございます。そんなに褒めていただいて本当に恐れ多いと言うか照れると言うか(汗)。もう終わってしまいますが、ぜひよろしくお願いします！ (2018年3月30日 12時) (レス) id: c72a49e4f9 (このIDを非表示/違反報告)
れなさん(プロフ) - ゆのんさん» ゆのんさんありがとうございます！今日最終話ですが、ぜひ最後までよろしくお願いします(ペコリ) (2018年3月30日 12時) (レス) id: c72a49e4f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れなさん
| 作者ホームページ：れなちゃん(@pinky_lovers98)さんをチェックしよう https://twitter.com/pinky_t17?s=...
作成日時：2017年11月14日 18時
